【広島3-2清水】豪雨の中での死闘。そして大きな代償。
強烈な雨が、ピッチもスタンドも濡らし続けた。
IAIスタジアム日本平は素晴らしいサッカースタジアムではあるが、残念なことに屋根がほとんどない。メインスタンドの記者席も、最上段は屋根にカバーされているが、そこから下は雨に無防備だ。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、Jリーグの取材体制もかなりの制限が続いているが、記者席の確保についてもソーシャルディスタンスが前提となっている。取材者の数が制限されているだけでなく、記者の座る場所も主催クラブによって決められていることがほとんどだ。
そして今回、筆者は前から2列目、ずぶ濡れ席での取材となった。
「これはさては、アウェイの洗礼か」
いやいや、隣には清水エスパルス公式の仕事をされている記者さんも、ポンチョを被っての取材。アウェイどうこうではない。現地に行けない記者もいる中で、取材が承認されていることは、ありがたい。とはいえ、とにかく豪雨である。
この状況では、とてもではないがパソコンを出すことはできないし、iPadでの速報も無理。
当初は机の下にマシンを置いてやろうとも試みたが、そこにも雨が降り込んでくる始末。全身を登山用の雨具で覆ってはいるものの、強い雨にさらされ続けてしまったからか、雨具の下のシャツもずぶ濡れとなった。
「申し訳ありません。速報は無理です」
サンフレッチェ広島公式モバイルサイトの担当者に事情を説明。本当に申し訳ないとは思うが、現地取材に赴かないと試合後の会見で質問できない可能性もある。
こういう場合の対処方法を考えないといけない。来年も、このスタジアムでの取材は続く。
試合は、清水の猛攻を凌ぎきって3-2と勝利。ただ、素直には喜べない。
内容とか、失点とか、そういうことではない。ケガ人が複数、出てしまったことだ。
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