みんな、こんものではないだろ?/広島1-1湘南
信じられない前半だった。
湘南には申し訳ないが、広島の独り相撲のような闘いだった。
ここ1年で見たこともないほど、ダメな前半。
湘南が特別にいいとは、決して思わない。彼らはいつもどおりのプレーを表現していただけ。
もちろん、自分たちのプレーをいつもどおりに表現することは難しく、そのこと自体は湘南を称賛するべきだろう。
問題は広島が停滞していたこと。
永井龍を1トップに置いたことでプレッシャーを激しくかけていくんだろうなと期待感満載。
しかし、鳥栖戦や大分戦で見せた迫力は乏しい。プレッシャーにいけていないわけでは、どこか中途半端。全てを振り切ったような迫力のある圧力をかけることができない。それは前線だけでなくチーム全体に言えていた。
そういう中途半端さを残していては、前からのプレッシャーは逆に相手にスペースを与えることになる。
特に広島の右サイドは徹底して攻略され、そこから与えたCKで広島は先制点を許した。
その後も攻勢を許し、大迫敬介の奮闘がなければ、失点はもっと増えてしまったはず。C大阪戦に続き、GKがチームを、広島を救った。
こんなはずはない。
仙台戦でも荒木隼人とエゼキエウ以外は全て入れ替えた。それでも、80分までは相手を圧倒できていた。広島らしいサッカーがやれていた。
このメンバーでもできるはずなのだ。
何を怖れているのか。
何が腰を引かせているのか。
チャンスが来たという現実は、「自分の力を見せ付けてやる」という獰猛さよりも「失敗できない」という慎重さを植え付けてしまったのか。
42分、前半で唯一、希望を感じさせていたエゼキエウが負傷交代。その直後、湘南のパスワークに抵抗できず、茨田陽生に決定的なシュートを打たれる。
見事なセーブを見せた大迫の勇姿を見つつ、ただただ願った。
立て直せ、立て直せ。
こんなものではない。絶対に違う。
練習で必死に努力している男たちだ。このままでは終わらない。
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