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名古屋の戦略と広島のサイドバックの可能性/広島0-1名古屋

フィッカデンテイ監督は、いい意味で狡猾だ。もちろん、サッカーにおいてもそうだが、コメントも同様である。

勝利した時は全て、自分が描いたとおりの物語だったという風情で、滔々と語る。もちろん、全てが真実ではないし、全てが間違っているというわけでもない。

しかし、そういう言葉を重ねることで、どんなに苦しくても「そうじゃないんだ。想定どおりなんだ」というイメージを内外に与えることができる。うまくいけば、次の対戦にも影響を与えることができると踏んでのことだろう。

広島戦で彼が語った物語は、「ウチは中2日で相手は中3日。メンバーも代えてくる。体力面ではディスアドバンテージだから、まず開始早々から前線の守備を強化し、前から圧力をかけて点をとる。後半は体力が厳しくなるから、しっかりと守って逃げ切る」というもの。

実際、試合開始から名古屋は、前線から強烈なプレスを仕掛けてきた。左から相馬勇紀、齋藤学、柿谷曜一朗、マテウスと並べ、4トップ気味に配置。彼らはありがちな「アリバイ的」な守備ではなく、ボールを奪うことを念頭に置いて激しく広島に噛みついた。それだけでなくプレスバックもサボらず、ボールホルダーに身体を当てにいく。まさに「攻撃的守備」だ。

実際、前半終了時でのスプリント回数は、両チームトップの相馬(16回)をはじめ、4トップ全員が10回超え。名古屋がカウンターで走り抜けたシーンはほぼなかったから、このスプリントはほぼ守備に注力したと結果といっていい。広島も10回超えは4人いるが、最多は川辺駿の13回。違いは明確だった。

だが、名古屋が先制点を握るまで、決定的なシュートを放ったシーンはない。6分にマテウスの左クロスから柿谷がニアに飛びこんだシーンが唯一、危険な場面。他は広島の手の中にあった。先制された場面でも、マテウスがダブルタッチから荒木隼人の股を抜いて左から突破されたところからCKになったのだが、野上結貴がしっかりとカバーしてクリア。これがコーナーポストに当たって外に出て、スローインではなくCKになった。これは、広島にとっての不運であり、名古屋にとっての幸運だった。

そもそも、10分をこえた時間帯から、広島は相手陣内にボールを運べる機会が増え、CKもとれるようになった。我慢ができたと思った時間帯に、落とし穴が待っていた。もちろん、大迫敬介にしても丸山祐市をマークしていた今津佑太にしても、やりようがあっただろう。ただ、マテウスのキックの質が凄まじかったことも、念頭においておきたい。

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