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【SANFRECCE HIROSHIMA REGINA】初めての敗戦を力に変える/広島0-1神戸

敗戦後の記者会見で、増矢理花が「悔しい。勝ちたかった」と語ったこと。

木稲瑠那が、自身のミスによる失点から逃げなかったこと。

この二つが、サンフレッチェ広島レジーナの大きな希望である。

確かに、いい試合だった。1-5というトレーニングマッチでの完敗をきっかけにして、レジーナは大きく成長した。その事実をしっかりと見せることができた。

だが、敗戦は敗戦である。もちろん、真剣勝負である以上、結果を出せないこともある。だからまずは、その事実をしっかりと受け止めることが大切だ。増矢の「勝ちたかった」は、アスリートとしては当然の感情かもしれない。しかし、その感情をしっかりと発露することから次へのステップが生まれる。

プロとして大切なのは、アウトプットとインプットのバランス。特に自分が何を考え、どう思っているかをしっかりと応援してくれる人々に伝えることが、応援してくれる人々の共感を呼ぶ。悔しい時は悔しいと言う。その想いを伝えることは、プロとしては重要なことだ。

さて、この試合の敗因は何かと考えると、まずゴールがとれなかったこと。そして、失点は決して仕方のないものではなかったということだろう。

広島は神戸の守備が不安定だった前半に、得点を決めたかった。チャンスはあった。

たとえば10分。後ろでのビルドアップから、松原志步が裏へパスを出すと、そこにスピードのある立花葉が走り込む。この時、中央は3対3。ビッグチャンスと言っていい。

秀逸だったのは上野真実だ。巧みにポジションをとって相手の3バックのうち、2枚を引きつける。中央、もっとも危険な位置には柳瀬楓菜だ。だがここで残念なことに、立花と柳瀬の呼吸があわない。クロスボールは柳瀬の後ろに流れてしまった。ビッグチャンスは露と消えた。

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