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怪我人続出の現状を憂い、その要因を推論する

SIGMACLUB本誌の〆切の合間に、なんとか神戸戦のことを書かねばと思っていた。

ただ、今月のSIGMACLUBは柏好文のJ1通算300試合出場記念として、8Pにわたるインタビュー+2o15年チャンピオンシップのドキュメント(6P)を森﨑和幸と柏好文の振り返りで書き上げた。この2本のトータルで約3万字弱。プラスして藤井智也や増矢理花のインタビューも掲載する予定。

というわけで、今は身体がボロボロ。それでも入稿作業はほぼ終わったので、こうして神戸戦の振り返りを書いている。

この試合の前提として、広島も神戸もともに、主力をケガや代表で欠いていたという事実を抑えておかねばならない。

広島は佐々木翔を代表に供出し、手術を終えたばかりの永井龍や鮎川峻の他、野上結貴・森島司・住吉ジェラニレショーン、そしてジュニオール・サントスをケガで欠いた。ベンチには清水航平や茶島雄介のように別メニュー調整から戻ってきたばかりの選手もいて、まさに満身創痍。特に最終ラインは壊滅的で、ストッパーに東俊希を起用せざるをえない状況に陥った。野上は「次(横浜FM戦)は大丈夫」と気丈に語ったが、ジュニオール・サントスや森島も含め、「いつ復帰できるかは、まだわからない」と城福浩監督は言う。

神戸もケガ人が続出しているようで、広島戦には代表招集の大迫勇也だけでなく、ドウグラスや田中順也、郷家友太といった攻撃的なタレントがベンチにもいない。日本代表に選出経験を持つGK前川薫也も7月2日の対湘南戦で負傷交代して以降、メンバーには入っていない。そしてこの試合では山口蛍も筋肉系のトラブルで前半途中で退いた。

この2クラブだけが負傷禍に見舞われているのであれば、それは各チームに全ての責任は帰す。ただ、他のJ1チームでも、今の時期に負傷者が相次いでいるのが現実だ。

今季、ここまで負傷者が続出する要因は何か。当初はキャンプで実戦トレーニングを優先させ、コンディションをあげてくく有酸素運動などのフィジカル系トレーニングの量が足りなかったのでは、とも思った。だがそれだと、他のチームの負傷者続出との整合性がとりづらい。

やはりここは、春先の過剰な連戦が大きな要因となったと考えるのが、素直な解釈だろう。

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