「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-15[A] 愛媛FC戦『井上潮音の空恐ろしさ』(2016/05/30)

2016年5月29日(日)
J2第15節 愛媛FC vs 東京ヴェルディ
19:04キックオフ ニンジニアスタジアム
[入場者数]2,019人 [天候]雨、無風、気温21.3℃、湿度93%

愛媛 0‐0 東京V
前半:0‐0
後半:0‐0
[得点]

●東京Vスターティングメンバー
GK31 鈴木椋大
DF2   安西幸輝
DF23 田村直也
DF3   井林章
DF6   安在和樹
MF20 井上潮音
MF8   中後雅喜
NF10 高木善朗
MF7   杉本竜士(88分 船山)
FW17 ドウグラス・ヴィエイラ(60分 平本)
FW18 高木大輔(82分 高木純)
(ベンチメンバー:GK26太田岳志。DF15ウェズレイ、30高木純平。MF13船山祐二、16中野雅臣、28楠美圭史。FW25平本一樹)

監督 冨樫剛一

■愛媛の出足を鈍らせたクオリティ

雨にけぶるニンジニアスタジアム。後半になっても、スコアは0‐0のまま推移していた。残り10分を切る。雨脚がさらに強まってきた。このままでは終わらない予感が漂う。最後に待つのは、歓喜か、それとも。もやの向こうでオレンジがにじむ。ピッチに打ちつける雨音が、頭のなかでうわんうわん鳴る。さあ、どうなる。両手を突き上げる用意は、いつでもあるぞ。

このように僕はひとりで勝手に盛り上がっていたが、ゲームは何事もなく終了した。予感は予感のまま終わった。珍しいことではない。

ここ何年も勝てていないアウェーの愛媛で、難しいゲームになるのは始めからわかっていました。それをしっかり断ち切って前に進もうと選手たちと話し、またここまで駆けつけてくれたサポーターも背中を押してくれたんですが、最後の最後のところで決められなかった。互いに勝つチャンスがあり、悪天候のなかで選手たちは走り抜き、勝点3を取るための努力をしてくれたと思います

冨樫監督はこのようにゲームを振り返った。苦手のアウェーで得る勝点1の価値は小さくない。終盤、高木純、船山とキャリアのある選手を投入したのは、勝機を窺いながらも最低1ポイントは確保するために、中途半端になることなく割り切ろうとしていたように思う。

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