「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【直前インフォメーション】J2‐16[A] レノファ山口FC戦のポイント(2016/06/04)

攻守をコントロールする中後雅喜。

攻守をコントロールする中後雅喜。

J2第16節、東京ヴェルディ(17位=勝点15/3勝6分6敗 得失点-8)は、レノファ山口FC(7位=勝点24/7勝3分5敗 得失点0)とアウェーで対戦する。ともにポゼッションを重視するチーム同士の対決は、がっぷり四つに組む激しい戦いが予想される。そのうえ、天候が崩れ、ピッチ状態は悪くなりそうだ。消耗度は上がる。勝負どころで力を発揮するためには、どこかで凪の時間をつくることも必要になってくるだろう。攻守をコントロールする中後雅喜の腕に期待が懸かる。

■井上潮音の技術をどう生かすか

「ゲーム終盤、もう少し動ければチャンスに絡めたり、チームに貢献することができたのに、力が残っていなかった。大事なところで、あと一歩の足が出ない。体力の重要性はあらためて感じます」とは、前節の愛媛FC戦を振り返った井上潮音の弁。プロ3戦目のルーキーだ。そこまでやり切ったことは称賛に値し、責めを負うべきところではない。

井上のパフォーマンスを引き出しているのは、中盤の底でコンビを組む中後雅喜である。こうしてベテランの薫陶を受けることは、井上にとって一分一秒が貴重な財産となるに違いない。

「潮音が攻撃面の特長を出せるように、できるだけ前でボールに触らせたい。必然的に自分は守備に比重を置くことになります。といっても、完全に攻守を分業しているわけでもないですね。彼は動けているし、球際も強くなっている。ボールを奪うシーンもある。もっとやらなければいけないですけど、要求に対して必死に応えようとしています」

と、中後は語る。山口の印象についてはこう話した。

「得点力が高く、攻撃面には相当自信を持っていますね。昨年、J3を勝ち抜いたチームの形が明確にあり、昇格してからも表現できている」

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