【直前インフォメーション】J2‐19[H] 京都サンガF.C.戦のポイント(2016/06/19)
J2第19節、東京ヴェルディ(18位=勝点17/3勝8分7敗 得失点-10)は、京都サンガF.C.(4位=勝点33/9勝6分2敗 得失点+10)と味の素スタジアムで対戦する。京都のゴールマウスを守るのは菅野孝憲。J2で屈指、いや現時点では最高のキーパーと言っていいだろう。東京Vが勝つには、菅野の牙城を崩すしかない。
■パラレルワールドを空想する
過去のある時点で分岐して併存するとされるパラレルワールド。または、並行世界、並行時空。SF小説では手垢のつきまくったネタだ。もし、もうひとつの東京ヴェルディがあるとしたら――。僕は「2003年に菅野孝憲がトップに昇格した東京ヴェルディ」がどうなっているか覗いてみたい。そっちの世界に行きたいとは思わない。ちょっと見せてもらうだけでいいんだ。劇場映画100本分くらいは支払う用意がある。充分、元は取れると思うね。
ほかにもいくつか候補があったとして、たとえば「1994年、(のちにセリエAで得点王となる)マルシオ・アモローゾがレギュラーに定着したヴェルディ川崎」、「2001年の東京移転以降、地域との結びつきを年々強固にしていった東京ヴェルディ」、「2012年、小林祐希が移籍しなかった東京ヴェルディ」など、個人の興味は分かれるところだろう。そのなかでも、僕と同じことを空想する人はわりと多いのではないか。
当時、東京VのアカデミーでGKコーチを務めていた菊池新吉さん(川崎フロンターレGKコーチ)が「こんなに能力の高いキーパーは見たことがない」と絶賛した菅野はトップ昇格が見送られ、横浜FCに加入している。理由は、180センチに満たないサイズ不足。トップを率いていたロリ監督はまるで興味を示さず、最終的な判断を下した唐井直ゼネラルマネージャー(FC町田ゼルビアGM)とアカデミーの指導者の間では、喧々諤々の議論があったそうだ。
「場所は新百合ヶ丘の『いくどん』。唐井さんはどんなに忙しくても、呼べばちゃんと来てくれるんですよ。自分の意見を表明し、対峙することから逃げない。まあ、議論は延々と平行線をたどるんですけどね。サッカー観が徹底的に合わない。ただ、それだけのこと」(都並敏史ブリオベッカ浦安テクニカルディレクター)
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