「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【直前インフォメーション】J2‐40[A] 松本山雅FC戦のポイント(2016/11/06)

■井林の高さは必要になる

冨樫監督は言う。

「井林には、長い時間をかけて積み重ねてきた実績がある。評価はそう簡単には揺らがないですよ」

かといって、ポジションが確約されているわけではない。井林の戦線離脱を機にチャンスを得て、闘争心あふれるプレーでチームを引っ張る田村直也、ゴール前で身体を張ったディフェンスを見せる平智広との競争はあってしかるべきだ。

残り3試合、冨樫監督は最終ラインの構成をどう考えるのか。3人を使い切る3バック、それともユーティリティ性の高い田村を動かし、手薄さの否めない中盤の底に手当てをするか。松本戦で指針が見えてくるはずだ。

対するは、反町康治監督に鍛え抜かれた松本の攻撃陣。ロングボールで前線に起点をつくってくるだろう相手を封じるには、井林の高さは必要だ。セットプレーでも、攻守においてやれることの幅が変わってくる。

ここにきて、井林は足元のぐらつく感覚があるだろうが、ステップアップのための土台を再び踏み固めるのは、ほかでもない自分にしかできない仕事だ。3位清水エスパルスの猛追を受ける松本は、躍起になって3ポイントを獲りにくる。ゴールをこじ開けようとしてくる。失いかけた自信を取り戻すには、格好の相手とも言える。

 

※【直前インフォメーション】は、試合当日のキックオフ4時間前に更新します。スタジアムへ向かう電車のなかや、待ち時間のおともにどうぞ。

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