「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【新東京書簡】第十三信『新チーム絶賛開発中』後藤(17.2.2)

新東京書簡

第十三信 新チーム絶賛開発中

■トップチームはキャンプ、U-18は新人戦

年明けに書く予定だった『新東京書簡』、年末から思いの外多忙を極めて、この時期になってしまった。海江田さんにも読者のみなさんにも申し訳ない。

新年最初の更新準備をして夜行バスに乗り込み、山形へ。三が日、実家に顔を出したら出したでそれなりにやることもあり、まあ意外と休めないもんだね。仕事も冠婚葬祭も増えるし。
ただ、一次キャンプと二次キャンプの狭間で、小平に行く前の明け方にこれを書かないともう書く時間がない。1月を振り返る意味でもちょうどいい機会だし、青赤軍団の動静をお伝えしましょう。

天皇杯や全国高校サッカー選手権が終わったと思ったら社会人は早くも天皇杯予選の東京カップを戦っている1月、FC東京のトップチームは沖縄・国頭キャンプ、U-18は新人戦で試合をしながらチームづくりに励んでいた。
当たり前と言えば当たり前だけど、まあ、トップもユースも両方ともまだしっくり来ていない。誰がどのポジションを担うのか、誰と誰を組み合わせるのか、試行錯誤の連続になる。

某スポーツ紙で「公開説教」の見出しとともに「早く出せって」のフキダシつきで大久保嘉人から中島翔哉への注文が記事になっていたけれど、なにぶん始動したばかりなのでいろいろ食い違うのは仕方がない。開幕、なんならシーズン終盤にチームが出来上がっていればいいわけで、むしろこの時期にすり合わせが必要な項目が浮かび上がってこないといけないくらいだ。

公開説教は26日のvs.大宮アルディージャ戦。その二日後の28日、今度は沖縄SVとの試合で中島翔哉が2点を決めた。試合後に中島は「けっこう自分で強引に行ったりするので、そこでしっかりとゴールを獲るというのが自分の課題」。都内のクラブ事務所から合宿所に新聞記事は送られているらしいので、もしかしたら件のスポーツ紙を読んだうえでの発言かもしれないんですけどね。どうですかね。
これでわかったのは、大久保も中島も自身の考え方ややり方を確立させているということ。はっきり意見を言うのはいいことだと思う。そうやって特長をわかりあっていくことで、互いが活きてくるわけだから。

FC東京トップチームの練習試合から。前田遼一(奥)と中島翔哉(手前)は互いをよく見ている。

FC東京トップチームの練習試合から。前田遼一(奥)と中島翔哉(手前)は互いをよく見ている。

■首都にあるJ1クラブとしての責任

サッカーファンは移籍人事が大好きだ。カテゴリーや国をまたぐ場合は特に注目の的になる。柴崎岳がテネリフェに行ったかと思えば、清武弘嗣はセビージャからセレッソ大阪にやってきた。東京で言えば、太田宏介はフィテッセから、高萩洋次郎はFCソウルからやってきた。
ただ沖縄・国頭キャンプ中、個人的に気になっていたのは、もともと東京に在籍していた選手なんだよ。それもヴェルディ出身の。

阿部拓馬は昨年、

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