「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【マッチレポート】J2-3[H] 水戸ホーリーホック戦『どこまで行けるか』(17.3.12)

『SERINA』2017.3.11

『Serina』2017.3.11

2017年3月11日(土)
J2第3節 東京ヴェルディ vs 水戸ホーリーホック
15:03キックオフ 味の素スタジアム
[入場者数]3,296人 [天候]晴、弱風、気温19.8℃、湿度20%

東京V 4‐0 水戸
前半:1‐0
後半:3‐0
[得点]
1‐0 高木善朗(34分)PK
2‐0 アラン・ピニェイロ(65分)
3‐0 高木善朗(85分)
4‐0 井林章(90+2分)

●東京Vスターティングメンバー
GK1   柴崎貴広
DF3   井林章
DF19 永田充
DF5   平智広
MF18 高木大輔
MF20 井上潮音(88分 橋本)
MF17 内田達也
MF6   安在和樹
FW7   アラン・ピニェイロ
FW10 高木善朗(86分 安西)
FW9   ドウグラス・ヴィエイラ(73分 梶川)
(ベンチメンバー:GK31武田博行。DF4畠中槙之輔、MF2安西幸輝、27橋本英郎、30高木純平。FW11中野雅臣、38梶川諒太)

監督 ロティーナ

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■丹念に打たれた布石

永田充のロングフィードと、高木大輔のスプリント。沖縄キャンプから好相性を示していたコンビネーションが、ついにその真価を発揮した。

10分、永田の糸を引くようなロングパスが右サイドの高木大に通る。高木大はボールを胸で押し出し、湯澤洋介の前に入ると、ゴールに向かってまっしぐらに突進。シュートは惜しくも笠原昂史に防がれたが、相手に与える脅威としては充分なインパクトだった。

「自分とミツさんのタイミングが完璧に合ったシーン。胸を使って抜け出す形は得意なんですよ。あの形で入れば最悪でもPKをもらうことができますし、入れ替わることができれば決定機になる」(高木大)

名刺代わりの一発をお見舞いした高木大は、対面の湯澤を度々裏返す。先手を取って前に出ることで、攻撃力の高い水戸ホーリーホックの左翼を封じた。

東京ヴェルディは永田のフィード力を有効に使い、ピッチに深さ、奥行きをつくって相手の陣形を徐々に広げた。それにより、自分たちがポゼッションしやすい形をこしらえていく。中盤でパスワークの中心となる井上潮音には、充分すぎるほどの時間とスペースが与えられた。

「以前から選手たちにはもっと深さがほしいという話をしてきました。トレーニングしてきた結果です」(ロティーナ監督)

そうして水戸攻略の布石を打ってきた成果は、34分に実を結んだ。攻撃の起点はまたも永田。J2ではめったにお目にかかれない、最終ラインの裏をピンポイントで狙ったライナー性のフィードである。これを受けた高木大が倒され、主審の笛が吹かれる。PKだ。キッカーの高木善朗は笠原の動きを見切り、がら空きの右側にシュートを決めた。

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