「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【直前インフォメーション】J2‐17[A] 松本山雅FC戦のポイント(17.6.4)

京王バスのドライバーの丸山浩司さん。以前、同姓同名(漢字まで同じ)の指導者がヴェルディのアカデミーにいました。奇遇ですね。チームをよろしくお願いします!

京王バスのドライバーの丸山浩司さん。以前、同姓同名(漢字まで同じ)の指導者がヴェルディのアカデミーにいました。奇遇ですね。チームをよろしくお願いします!

J2第17節、7位の東京ヴェルディ(勝点26/8勝2分6敗 得失点+9)は、13位の松本山雅FC(勝点24/6勝4分6敗 得失点+9)と、松本平広域公園総合球技場(通称アルウィン)で対戦する。松本とのアウェーゲームは過去4戦未勝利(2分2敗)。東京Vにとって、アルウィンは難関の地だ。

■なぜヴェルディバスではないのか

最初は何かの間違いではないかと思った。

試合前日、松本に向かう選手バスは12時半にクラブハウスを出ると聞いていた。12時過ぎ、門に横付けされたのは白いバスだ。僕は、開幕戦以来、今季2回目の見送りで表に出ていた。

今年、讃岐遠征のときに知り合ったサポーターのHくんが言う。「なんでヴェルディバスじゃないんですかね」。「気分が出ねえよ」と僕。自分が乗るわけでもないのに、おまえの気分なんてどうでもいいという話ではあるが、いつもの緑のバスに手を振るつもりでいたから調子が狂うのだ。すぐに、これが浅はかな考えだったと僕は知ることになる。

バスを手配したのは、後藤雄一マネージャー。「今回は現地までバス移動ですから、少しでも選手の負担を軽減するために3列シートのバスを用意したんです」。

行きは約3時間。帰りは渋滞が予想され、5時間を見込んでいる。ドライバーの丸山浩司さんに言わせると、小仏トンネルのあたりが難所らしい。アウェー遠征で夜行バスを利用したことのある読者ならわかるだろう。通常の4列シートと3列シートでは疲労度がまったく違う。

僕は感服つかまつった。少し費用はかさむかもしれないが、これは「生き金」だ。意味のあるお金の使い方だ。むろん、勝負事だからそれで勝てるとは限らない。後藤マネも「どの程度の効果を得られるかはわからないんですが、できるだけのことを」と言う。

勝つ、強くなるというのは、こういった小さなことの積み重ねなのだと僕は思う。

スペースにゆとりのある27人乗り。乗車前に撮影させてもらった。

スペースにゆとりのある27人乗り。乗車前に撮影させてもらった。

この人が後藤雄一マネージャー。裏方に徹し、表には出たがらないタチ。

この人が後藤雄一マネージャー。裏方に徹し、表には出たがらないタチ。

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