「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-17[A] 松本山雅FC戦『見えかけた勝利』(17.6.5)

『写真? やったー! ねえ、これテレビ? テレビ出れるの? あ、違うんだ。でもいい!(弟のことも少し気にしてあげて)』2017.6.4

『写真? やったー! ねえ、これテレビ? テレビ出れるの? あ、違うんだ。でもいい!(山雅ール、弟のことも少し気にしてあげて……)』2017.6.4

2017年6月4日(日)
J2第17節 松本山雅FC vs 東京ヴェルディ
13:03キックオフ 松本平広域公園総合球技場
[入場者数]12,527人 [天候]晴、弱風、気温20.1℃、湿度43%

松本 1‐1 東京V
前半:0‐0
後半:1‐1
[得点]
1‐0 安川有(47分)
1‐1 安在和樹(63分)

●東京Vスターティングメンバー
GK1   柴崎貴広
DF3   井林章
DF4   畠中槙之輔
DF5   平智広
MF2   安西幸輝
MF33 渡辺皓太(78分 二川)(84分 高木大)
MF17 内田達也
MF6   安在和樹
FW7   アラン・ピニェイロ
FW10 高木善朗(37分 梶川)
FW9   ドウグラス・ヴィエイラ
(ベンチメンバー:GK34内藤圭佑。DF19永田充、23田村直也。MF27橋本英郎、32二川孝広。FW18高木大輔、38梶川諒太)

監督 ロティーナ

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■ミスマッチをつくりだす

ゴールに転がったボール見て、柴崎貴広が小さく首を振る。後半が始まり最初のセットプレーだった。松本山雅FCの左コーナーキック、キッカーは宮阪政樹。安川有がニアですらしたボールが、そのままゴールに向かった。47分、ゲームの均衡がついに崩れた。

やはりか、の思いが僕のなかに湧く。期待をしていたわけではないが、心構えのようなものはあった。前半から東京ヴェルディは松本の攻勢にさらされた。前でボールが収まらない。セカンドボールを拾えない。よって、ラインも上げられない。37分には、高木善朗が頭部を負傷し、交代。いつ失点してもおかしくない状況で、45分を耐えた。

風が、足元をすーっとさらう。6月の松本、ひんやりした風。太陽は燦々と照り気温20℃を超えていたが、日陰に覆われるメインスタンドは寒さを覚えるほどだ。パーカーの1枚でも持ってくるべきだった。もはや手遅れである。

あれほど相手の侵攻を許したのだ。無傷でいたいというのは虫のいい考え。むしろ、失点してここからが本番と思えた。

怖いのは、松本がかさにかかって攻め込んでくるか、おいでおいでされてカウンターでバッサリ斬られるパターンである。ところが、松本の出方はそのどちらでもなく、案外迫力がなかった。

東京Vは左サイドの攻撃がチャンスの匂いを濃厚に発していた。梶川諒太と安在和樹が目まぐるしくポジションを入れ替えながら、中と外でボールの出し入れをする。そこに平智広がオーバーラップして攻撃に厚みを加える。さらに渡辺皓太も絡み、ボックスに侵入してパスを引き出し、松本のディフェンスを切り崩そうと試みた。

76分、松本は攻撃で違いを生み出せる工藤浩平が下がり、パウリーニョが入る。この交代の意図について、反町康治監督はこう語った。

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