「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【トピックス】検証ルポ『2017シーズン 緑の轍』第五章 勝負(17.12.30)

今季味わった経験は、井林章を大きく変える可能性がある。

今季味わった経験は、井林章を大きく変える可能性がある。

第五章 勝負

■この相手に抑えられてしまうのか

終わりを悟った目が、焦点を失い虚空をさまよう。あふれる涙をシャツでぬぐい、とぼとぼ歩いた。初めて見る井林章がそこにいた。

11月26日、J1昇格プレーオフ準決勝、東京ヴェルディはアビスパ福岡に0‐1で敗れた。失点は14分、山瀬功治のミドルシュート。自陣ゴール前、アラン・ピニェイロがこぼれ球を拾い、前に運ぼうとした判断が命取りとなった。

「攻撃に移った瞬間にボールを失い、しかも狙いとはズレた感じのミドルがゴールに。あれほど気をつけていたのに、先に点を取られてしまった」(井林)

1点ビハインドのまま残り時間が少なくなり、東京Vはパワープレーを選択。井林は前線にポジションを上げる。

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