「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-26[A] 京都サンガF.C.戦『その左足、金色の輝きにつき』(18.7.30)

『バスの出迎え』2018.7.29

『切なる思いを込め、チームバスを出迎える』2018.7.29

2018年7月29日(日)
J2第26節 京都サンガF.C. vs 東京ヴェルディ
18:03キックオフ 京都市西京極総合運動公園陸上競技場兼球技場
[入場者数]4,337人 [天候]晴、弱風、気温28.6℃、湿度72%

京都 0‐1 東京V
前半:0‐0
後半:0‐1
[得点]
0‐1 藤本寛也(80分)

●東京Vスターティングメンバー
GK21 上福元直人
DF23 田村直也(66分 平)
DF3   井林章
DF4   畠中槙之輔
DF24 奈良輪雄太
MF8   内田達也
MF33 渡辺皓太(77分 泉澤)
MF20 井上潮音(57分 梶川)
FW35 藤本寛也
FW7   アラン・ピニェイロ
FW9   ドウグラス・ヴィエイラ
(ベンチメンバー:GK1柴崎貴広。DF5平智広。MF16佐藤優平、17李栄直、38梶川諒太。FW6泉澤仁、11林陵平)

監督 ロティーナ

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■なんだかんだでカンヤ

「ボールしか見ていなかった。止めて、蹴るまで、見えていたのはほぼボールだけ」

藤本寛也はそう振り返る。80分、泉澤仁からのパスを受け、ボールを斜め前に出して、持ち前の小さな振りの強いキック。顔を上げた次の瞬間、シュートはファーサイドのネットに突き刺さっていた。

ボールが転がってきそうな予感があった。

「仁くんが持ってて、自分の前にフリーのドウグラス(・ヴィエイラ)。パスがズレそうだなと思って構えたら、ボールがちゃんと自分のところに。ゴールはほとんど見えてなかったんですが、振り抜いた感触はとてもいい感じでした」

京都サンガF.C.の守備にはね返され続け、ついに生まれたゴールだった。ドローもあり得たゲーム、東京ヴェルディはルーキーの大仕事によって勝点3を獲得する。

試合後、京都まで駆けつけた緑者で埋まるビジター側のスタンドは、藤井隆の『ナンダカンダ』(作詞 GAKU‐MC、作曲/編曲 浅倉大介)を下敷きにした藤本のチャントで大騒ぎである。原曲がリリースされた2000年、藤本は1歳。

「まあ、その曲は知らないですね。ああやってみんなに喜んでもらっているときは、そのあとのチャンスを決められなかったなあ、というのがずっと頭にあって」

85分、アラン・ピニェイロとのパス交換からシュートを放ち、若原智哉のセービングに防がれたシーンだ。

「あれだけ余裕があったのだから、もっとファーの厳しいところを狙えばよかった」

プレーの落ち着きぶりもそうだが、このあたりもじつに新人離れしている。

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