「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【トピックス】『強豪を倒し、上にいく』8月4日(土) J2第27節 大宮アルディージャ戦 18:00 味の素スタジアム(18.8.2)

大宮さんよ、おれの守るゴールを割れるのかな、と言わんばかりの上福元直人。

大宮さんよ、おれの守るゴールを割ってみろや、と言わんばかりの上福元直人。

■まるで何事もなかったかのように

この夏、東京ヴェルディが勢いに乗っている。

前節は京都サンガF.C.を1‐0で下し、ここ5試合は3勝1分1敗。一気に勝点10を上積みし、5位に浮上した。4日のJ2第27節、7位の大宮アルディージャ戦(18:00 味の素スタジアム)に臨む。

京都戦、終了のホイッスルが鳴る瞬間、僕は上福元直人の動きに注目していた。後半アディショナルタイムのファインセーブをはじめ、いくつかの決定的なピンチを防いだ上福元は完封勝利に大きく貢献したひとり。きっと力のこもったガッツポーズを見せてくれるだろうと思ったのだ。マッチレポートの書き出しは、これのスケッチでいこうと勝手に考えてもいた。

ところが、この目論見はあっさりと外れる。レフェリーの笛を聞いた上福元は何事もなかったかのようにグローブをゆるめ、センターサークルに向かってすたすたと歩き始める。梶川諒太、平智広、奈良輪雄太とハイタッチをかわすときも、特に気持ちを高ぶらせる様子はなかった。

「大きな勝利だというのは感じましたよ。ただ、大事なのは1試合、1試合を戦い抜くことで、決して勘違いをしてはいけない。よい結果が出たときだからこそ、それを自分に言い聞かせているというか、気を抜かないことを意識しているつもりです」

と、ストイックな姿勢を崩さない上福元。だったら、ほかの選手から活躍を讃えてもらおうとしたところ、キャプテンの井林章は「まあ、キーパーはシュートを止めるのが仕事ですからね」とお愛想のひとつもなしだ。この際、外野が声を大にして、その際立った仕事ぶりを言いふらすしかない。すごいぞ、上福元!

京都戦の終了直後から、視線は次へと向いていた。

「次はシーズン前半にやられた大宮戦です。こういう相手を倒していかないと、上にいくことはできない」

第11節の大宮戦、東京Vは0‐2と今季初黒星を喫している。チームの成長の度合いをはかるには格好の相手だ。

当日の天気予報は曇時々晴。チケットのご購入はヴェルディチケットまで。

《クラブウオッチ》
5クラブ合同プロモーション企画『首都圏バトル5 ‐新たな希望‐』の対象試合だ。「アウェーの大宮戦に駆けつけたこちらのサポーターは約1,500人。大宮さんなら4,000人は動員できる力をお持ちでしょう。全体で7,000人はいきたい」と、ずうずうしさを隠そうともしないクラブ関係者。懸念されるのは、夏休みに入り周辺のイベントと競合することだ。「いくつか花火大会と重なっているんですよ。花火の夜は特別なんだよなあ」。いい気になって甘酸っぱい思い出を頭にめぐらせている同クラブ関係者だが、「花火に負けない、アツい試合をお約束します!」。花火の場合、別にアツくなるためにいくもんじゃないですけどね。
また、大宮戦の会場では、『ヴェルディ君絵心対決』のファン投票で見事1位に輝いた比嘉祐介のイラストを、トートバッグやTシャツにグッズ化して販売する。ガーヒーマニアには見逃せない逸品だろう。
夏季のホームゲーム3試合を対象に、中学生、高校生、大学生、専門学生はワンコインの500円で観戦できる(ホーム自由席)、『学生ワンコインチケット』を販売中。ご購入は専用ページまで。

[今季の1試合平均入場者数] 5,333人( → 15/22位)
過去3シーズンの1試合平均入場者数
2015年 5,655人
2016年 5,402人
2017年 6,206人

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