「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-35[A] 栃木SC戦『ただ、一瞬のために』(18.10.1)

『父子の週末』2018.9.30

『週末、帽子をかぶって父と子は』2018.9.30

2018年9月30日(日)
J2第35節 栃木SC vs 東京ヴェルディ
14:03キックオフ 栃木県グリーンスタジアム
[入場者数]3,950人 [天候]曇、無風、気温22.4℃、湿度86%

栃木 0‐1 東京V
前半:0‐0
後半:0‐1
[得点]
0‐1 林陵平(87分)

●東京Vスターティングメンバー
GK21 上福元直人
DF23 田村直也
DF3   井林章
DF5   平智広
DF24 奈良輪雄太
MF8   内田達也
MF38 梶川諒太
MF16 佐藤優平(84分 林陵平)
FW33 渡辺皓太(68分 アラン)
FW6   泉澤仁(62分 李)
FW9   ドウグラス・ヴィエイラ
(ベンチメンバー:GK1柴崎貴広。DF4香川勇気、19永田充。MF17李栄直。FW7アラン・ピニェイロ、11林陵平、35藤本寛也)

監督 ロティーナ

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■危機を救った上福元直人

沖縄、そして日本列島を西から東へときれいになぞりながら台風24号が北上していた。

曇天、キックオフの時点で、まだ雨は降らない。ゲームにおいて、ひとつのポイントになると見られたピッチコンディションが、これ以上悪化せずに済むならそのほうが望ましかった。

立ち上がり、東京ヴェルディはいつもと同じ。後ろからボールを回しながら前進を試みた。対する栃木SCは自分たちの土俵に引きずり込むべく、たとえば、上福元直人がゴールキックを蹴る際は近くのパスコースを封鎖し、長いボールを蹴らせようとする。

異なるスタイルのぶつかり合いは、栃木優勢と出た。

ボールを握った東京Vだったが、外回りの攻撃に終始し、ゾーン3での仕掛けは相手の守備ブロックにはね返される。唯一、12分に渡辺皓太が斜めの動きで田村直也からのパスを引き出した場面はひとつの攻略法を思わせたが、それも続かない。

一方、カウンターを狙う栃木は15分、22分、32分、43分と決定機をつくり、東京Vのゴールに迫った。栃木が効率的な攻撃を仕掛けたのは事実だが、それだけではない。セカンドボールへのリアクションの早さ、球際の争いにおけるプレーの強度などで上回った結果だ。また、ホームの利も感じさせた。荒れ気味のピッチに神経を使う東京Vに対し、栃木は小さなイレギュラーにも対応しボールを手なずける用意があった。

前半、栃木のシュートは7本。東京Vは1本も打つことなく終える。

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