「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【この人を見よ!】vol.35 人はどこまでも成長する ~MF19 小池純輝~(19.5.22)

2013シーズン以来、6年ぶりの復帰となった小池純輝のこの輝きはどうだ。
縦への速さと献身性を生かして両サイドを高いレベルでこなし、アタッキングサードを力強く打開。ゴール前で数々の決定機を演出するとともに、チームトップタイの4得点をマークしている。歯車のかみ合わなかった序盤戦を支え、躍進しようとしているチームの象徴的なプレーヤーだ。

■サッカーを好きになるきっかけづくり

小池純輝はそわそわしていた。

自身の発案により5月12日に開催されたイベント『小池純輝と一緒に集合写真を撮ろう!』。前日のJ2第13節、アビスパ福岡戦で32歳のバースデイゴールを見事決め、舞台はきれいに整った。空はからっと晴れ、天候も申し分ない。

この日は法政大とのトレーニングマッチが行われ、クラブハウスの外にはたくさんの出待ちのサポーター。イベントの参加者は当日その場で受け付けることになっており、実数がつかみづらかった。規模に合わせ、場所をセッティングしなければならない。

イベントの開始予定時刻は14時だった。「どのくらいの人が残ってくれるかな。みんな、喜んでくれればいいんだけど」とジャンケン大会の景品を手に持つ小池。プロサッカー選手は人気稼業の一面もある。直接的に交流できる場は面白くもあり、その一方でドキドキするところもあるのだろう。

「サッカーを好きになるきっかけって、いろいろあると思うんです。スタジアムでの体験はもちろん、偶然の出会いが入り口になったり、ちょっとした出来事でもっと好きになってくれることもある。対面したときに受けた印象で、その先はだいぶ違ったものになりますよね。だから、小さなものであっても触れ合える機会は大事にしたい」

そう語る小池が外に出ると、19番の小池グッズを身につけた大勢のサポーターが出迎える。これもまた14年目に入るプロの世界で残した結果のひとつに違いない。

 

クラブハウスに集まったサポーターと集合写真を撮る小池純輝。

クラブハウスに集まったサポーターと集合写真を撮る小池純輝。

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