【マッチレポート】J2-20[A] FC岐阜戦『井上潮音の夜』(19.7.1)
2019年6月30日(日)
J2第20節 FC岐阜 vs 東京ヴェルディ
18:04キックオフ 岐阜メモリアルセンター長良川競技場
[入場者数]6,120人 [天候]曇、弱風、気温26.1℃、湿度75%
岐阜 1‐2 東京V
前半:1‐1
後半:0‐1
[得点]
1‐0 山岸祐也(29分)
1‐1 井上潮音(45分)PK
1‐2 レアンドロ(90分)
●東京Vスターティングメンバー
GK21 上福元直人
DF2 若狭大志
DF17 李栄直
DF5 平智広
MF19 小池純輝
MF6 井上潮音
MF20 山本理仁(85分 藤本)
MF22 永田拓也(89分 ヴァウメルソン)
MF18 端戸仁
MF9 佐藤優平
FW11 林陵平(56分 レアンドロ)
(ベンチメンバー:GK1柴崎貴広。DF3近藤直也。MF4藤本寛也、23田村直也、38梶川諒太。FW10レアンドロ、30ヴァウメルソン)
監督 ギャリー・ジョン・ホワイト
■自他ともに待望のJリーグ初ゴール!
双眼鏡を手に取ると、表面がじっとりと湿っていた、雨上がり、むんとした空気の立ち込める夏夜である。
ファインダーを覗き、うそだろと僕はつぶやく。ボールを小脇に抱える井上潮音が心もとない様子で立ちすくんでいる、ように見えた。ペナルティスポットの近く、井上は味方のベンチに向けた視線を動かさない。
44分、東京ヴェルディは端戸仁がボックス内で倒され、PKのチャンスを得る。29分、FC岐阜の山岸祐也に先制ゴールを許し、1点ビハインドの状況だった。
「おまえが蹴れって言いました。60数試合、ゴールがないことを周りからイジられまくっていたから」(端戸)
もとより、井上もそのつもりでいたらしい。三上正一郎主審が笛を吹いた直後、ボールを拾った相手選手にすぐさま近寄り、こっちにくれよと手を伸ばしている。
「自分が蹴るんだ、と。(林)陵平くんも蹴りたそうにしていたんですが、いいよと言ってくれた。周りに感謝ですね。ベンチを見ていたのは、監督から別の選手が指名されるかもしれないと思ったので」
表情からは窺い知れなかったが、ボールを持って動かなかったのは強い決意の表れだった。
「蹴る前にコースは決めていた」と言う井上は、インサイドキックの強いシュートを右へ。横っ跳びしたビクトルの手の先を抜け、ゴールネットに突き刺さる。
2016年のプロデビューから足かけ4年、自他ともに待望のJリーグ初ゴールだった。
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