「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【直前インフォメーション】J2‐27[H] 鹿児島ユナイテッドFC戦のポイント(19.8.11)

李栄直はカン・スイルのサポート役も務める。儒教の教えが根づくお国柄。ふだんは冗談ばかり飛ばしている李が、カンの前ではかしこまっているのが面白い。

李栄直はカン・スイルのサポート役も務める。儒教の教えが根づくお国柄。ふだんは冗談ばかり飛ばしている李が、年長者のカンの前では妙にかしこまっているのが面白い。

J2第27節、13位の東京ヴェルディ(勝点36/9勝9分8敗 得失点-3)は、20位の鹿児島ユナイテッドFC(勝点23/7勝2分16敗 得失点-16)と、19時から味の素スタジアムで対戦する。前回の対戦では鹿児島の長所ばかりが目立ち、1‐3の惨敗。同じ轍を踏むことはないはずだ。

■李栄直が背負うもの

この時期、東京ヴェルディと鹿児島ユナイテッドFCのゲームが、味の素スタジアムで行われるのを最も喜んだのは、在日コリアンの若き選手たちかもしれない。

李栄直は言う。

「ちょうどいま、全国から在日の高校生プレーヤーが朝鮮大(小平市)に集まり、大会をやっているんです。鹿児島戦には200人くらい観戦に訪れると聞いています。彼らを勇気づけるプレーを見せたい」

東京Vには李が、鹿児島には朝鮮大出身の韓勇太、在日サッカー界の草分け的存在である金鍾成監督がいる。双方のヒョン(兄貴)を応援できる絶好の機会というわけだ。

人は誰しも自分だけの荷物を背負い、雨に打たれ、風に吹かれながら目指す場所に向かう権利を持つ。道中、傷つき、痛みを受けるのは本人だけであり、安全圏にいる他者はその荷を軽んじたり、進路に口を挟むことはできない。

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