「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-28[H] モンテディオ山形戦『型破りの前に』(19.8.19)

『父子の夏、ヴェルディの夏』2019.8.18

『父子の夏、ヴェルディの夏』2019.8.18

2019年8月18日(日)
J2第28節 東京ヴェルディ vs モンテディオ山形
19:03キックオフ 味の素スタジアム
[入場者数]6,239人 [天候]曇、弱風、気温29.6℃、湿度69%

東京V 0‐0 山形
前半:0‐0
後半:0‐0
[得点]
なし

●東京Vスターティングメンバー
GK21 上福元直人
DF20 山本理仁
DF3   近藤直也
DF8   内田達也
DF24 奈良輪雄太
MF16 森田晃樹
MF9   佐藤優平(89分 澤井)
MF38 梶川諒太
FW33 河野広貴(86分 井上)
FW10 レアンドロ
FW19 小池純輝(68分 端戸)
(ベンチメンバー:GK1柴崎貴広。DF2若狭大志、22永田拓也。MF6井上潮音、14澤井直人。FW18端戸仁、50カン・スイル)

監督 永井秀樹

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■森田晃樹が本領を垣間見せる

前半、おお、これこれという仕掛けが何度か見られた。たとえば、44分のシーン。

レアンドロが中盤に落ちて、パス回しの起点となる。勘のいい河野広貴がそこを使い、ワンツーで中へ。森田晃樹が河野とワンタッチパスを交換し、ボックスに侵入して前を向く。狙いは股下。コンパクトに右足を振り抜いたが、熊本雄太にブロックされた。

スタンドで見ていた僕が直感でそう思ったくらいだから、相手はお見通しだったのだろう。熊本は股をきっちり締めながらすべってきた。のちに森田は「(決められなかったのは)フツーに自分のミス」と語っているが、シュートのタイミング、狙ったコースともに、考え得るなかでベストの判断ではなかったか。

公式記録におき、近距離でブロックされた場合はシュートにカウントされない。だが、間違いなく紙一重の場面で、このゲームの決定機のひとつだった。

永井秀樹監督のハーフタイムコメントは「狙いの半分は成功。最後のところを必ず崩し切ろう!」、「押し込めたらシュートを打とう!」、「これからがサッカーの楽しいところだ」。

森田は、相手との駆け引きを、ゴール前の際の部分を、楽しんでいるように見えた。もとい、楽しみかけていた、と言うべきか。まだ本領発揮には至っていない。

それでも、背後から飛んできた浮き球のパスを、右足の先っぽでちょんと手なずけたように、徐々にらしさをのぞかせてきている(28分の場面)。あれは、プロとしてお金を取れるトラップだ。きれいに旋回する森田を、相手は足を引っかけて倒すしかなかった。

(残り 2120文字/全文: 3203文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ