「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-34[A] 柏レイソル戦『覚悟の示し方』(19.9.29)

『柏駅前、ビジターサポーター向けのフリーペーパー「アディショナルタイムズ」を配布する編集スタッフの面々。柏に根づく豊かなサッカー文化の一面を示す』2019.9.28

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2019年9月28日(土)
J2第34節 柏レイソル vs 東京ヴェルディ
15:06キックオフ 三協フロンテア柏スタジアム
[入場者数]9,064人 [天候]曇、弱風、気温26.9℃、湿度50%

柏 3‐0 東京V
前半:2‐0
後半:1‐0
[得点]
1‐0 オルンガ(30分)
2‐0 オルンガ(38分)
3‐0 クリスティアーノ(80分)

●東京Vスターティングメンバー
GK21 上福元直人
DF31 クレビーニョ(63分 平)
DF3   近藤直也
DF8   内田達也(71分 李)
DF24 奈良輪雄太
MF38 梶川諒太
MF20 山本理仁
MF16 森田晃樹
FW19 小池純輝
FW33 河野広貴(63分 若狭)
FW13 新井瑞希
(ベンチメンバー:GK1柴崎貴広。DF2若狭大志、5平智広、17李栄直、22永田拓也。MF23田村直也。FW50カン・スイル)

監督 永井秀樹

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■最終局面の差がスコアに表れる

クレビーニョが右からクロスを入れ、柏レイソルの最終ラインにはね返されたボールを河野広貴が胸トラップ。ディフェンダーの間を通す左足のボレーシュートを放つが、中村航輔のファインセーブに防がれた。

「打った瞬間は決まったと思いましたが、コースが甘く、シュートも弱かった。もっと思い切り振ればよかった」(河野)

21分、東京ヴェルディの最初の決定機である。一面、イエローに染まるゴール裏もろともぶち抜ければ違った展開があったのだろうが、勝点を逃したとまでは言えない。ここから先、首位に立つ柏レイソルとの差をまざまざと見せつけられることになる。

序盤、主導権争いを制し、押し込んでいた東京Vだったが、25分過ぎから連続して柏にセットプレーのチャンスを与えることになる。

そして30分、柏に3本目のコーナーキック。193センチの巨躯を持つオルンガの、周囲をなぎ倒すようなヘディングシュートが決まった。飛びだした上福元直人がボールをはじこうとした位置の手前、さらに高いところから叩きつけられた。

コーナーキックはいずれも東京Vの左サイドからだ。うち2本は奈良輪雄太が身体を張って防いだものだった。

できるだけ相手にセットプレーの機会を与えない。それが東京Vの方針である。しかし、柏の強力な右サイド、クリスティアーノと瀬川祐輔を抑えるため奮闘していた奈良輪に、これ以上何を望めというのか。僕はその答えを持たない。

今日も奈良輪はすばらしかった。大勢が決してなお、最後の一本までスプリントを怠らない姿勢は選手の鑑である。むろん、プロは結果であり、それがすべてだという考えを否定しないが、勝ち負け以外に価値を見出せないのはもったいない向き合い方だと思う。

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