【有料解除】【トピックス】『SBGヒーロー2019』総評・前編(19.12.11)
■おまえは本当に全力を尽くしているのか?
海江田「なんか、いつも申し訳ない気持ちになるんだ。こんなにがんばってくれているのに、結局、3位にしか入れられない。読者もどこかには入れたい気持ちがあるらしく、ポイントの総計は5位だけど、得票数自体はかなり多い」
岸上「僕、大好きですよ。あんだけやってくれると、見ていて気持ちがいい。自分に問いかけられている気すらしますね。おまえは、仕事で本当に力を尽くしているのか、と。奈良輪のプレーを目の前にすると、全力を出したなんて言えなくなる」
海江田「ヴェルディの文化からは生まれてこない人。献身性の化身」
芥川「いや、マリノスのアカデミーもいろいろです。(佐藤)優平や端戸(仁)みたいな奔放なタイプもいるし。それより、JFLを経験していることのほうが大きいように思える」
海江田「よくするもんね、その話。『自分はプロになるまで人よりも苦労したんで』と」
岸上「試合後のコメントもよかった」
芥川「あそこで抜かれるようでは話にならないとバッサリ」
海江田「自分なら絶対に止めていた。言えないよ、フツーはこんなこと。相手が先輩でも容赦なしだもん」
岸上「故障で離脱した時期もありましたが」
海江田「シーズンの終盤はギリギリだったみたい。毎日のように練習を早上がりして、試合に出られるコンディションをどうにか維持してた。『自分の状態がまともなら防げた失点だった』と悔しがることも」
岸上「それなのに、あんな走りを」
海江田「来年は33歳。バックアップは必要だとして、次のシーズンもいてくれるよね?」
芥川「どうでしょう。奈良輪は地に足をつけて、サッカーを現実的に捉える人ですから、永井監督のやり方に対して本心ではどう感じているのか」
海江田「あと何年やれるか、キャリアの終わりが身に迫ってきて、あからさまなベース造りに参加するより違うものを求める判断があっても不思議はない」
芥川「わからないですよ。本人とそんな話をしたわけではないし、ほかから話があるということも聞いたわけではないので。単なる個人的な危惧」
岸上「いてもらいましょうよ。異なる文化を持つ選手は必要ですって」
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「ホワイト体制でも永井体制でも、必須のサイドプレーヤー。常に、片方のサイドは『彼なら戻れる』という走力がある前提でのチームづくりなのでは、と思うくらいの高負荷が続いた1年。シーズン終盤の横浜戦や徳島戦。守備力に課題のある左サイドにCBが寄ってしまい、右サイドを奈良輪ひとりで相手ふたりを見なくてはいけないシーンが散見されたのは不憫でしかなかった。もっと報われるべき選手であり、今シーズンのヒーローを贈りたい」(Sサイズの緑色)
「本当は1位にしたいくらい。いつでも最後までボールを追う姿が大好き。けがで離脱中は奈良輪がいれば勝ててたかもと思った試合があった。子どもがふたりとも似すぎててかわいい」(みどり)
「けがをしなければ全試合出場していたのではないでしょうか。常に全力でやる姿がとても印象的でした。今年は絶妙な上がりからのセンタリングが少なく、もっとそういうシーンがあるとよかったです」(おくれ)
「縦横無尽に走り回る奈良輪選手なくして、攻守の安定は図れなかったと思います。試合後の冷静で辛口のコメントもよかった」(@CGorikoggg)
「気持ちが前面に出ていて、危険なところをケアしてくれた」(@imaizumihitoshi)
「常に全力。常に安定。常に正確。当たり前のようにサイドに奈良輪選手がいるが、これは決して当たり前じゃないということをサポーターは理解すべき。彼が抜けたらどうなるかと思うと夜も眠れない。来シーズンの残留を最も望む選手であることは間違いない」(Ezio)
「諦めないという言葉を体現するプレーは、チームに希望を与えた。奈良輪がいてくれてよかったと何度思ったことか」(Tsubasa Fujii)
「怪我で出れない時期もありましたが、出場した試合では豊富な運動量でチームを支えてくれたと思います。個人的には一番プレーに気持ちを感じました!」(@shinyasmooth)
「ずっと目立たないが、ずっと走ってる。その姿に気がついてしまったら涙すら出る」(うすた)
※後編は明日12日に掲載します。