「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【新東京書簡】第六十六信『がんばれ、天敵・原一樹』海江田(19.12.25)

新東京書簡

第六十六信 がんばれ、天敵・原一樹

■やったぜ、原一樹

返信がすっかり遅くなってしまった。すまない。

12月16日と17日、2019 JPFAトライアウト@フクダ電子アリーナを取材した。1日目、午後の部。メンバーリストに原一樹(ロアッソ熊本)の名前を見つける。

この原一樹、東京ヴェルディ戦でめっぽう強かった。浦和レッズで、京都サンガF.C.で、ギラヴァンツ北九州で、カマタマーレ讃岐で、原一樹は何色のシャッツを着ていようとも、ヴェルディからゴールを奪ってみせた。

みんなして「また原一樹にやられた」、「いい加減にしろよ、原一樹」、「なんか恨みでもあんのか」と渋面で言い合ったものである。語呂がよく、フルネームで呼びたくなる選手なのだ。ハラカズキ、ストレートにすっと言えるところがいい。

同じ選手に何度もやられるほうこそどうかしているのだけど、そちらは棚に上げて天敵としてマークしていた。FC東京にもそんな選手がひとりやふたりはいるだろう。

そもそもの因縁は、冨樫剛一さん(U‐18日本代表コーチ)が東京Vでスカウトを担当していた時期、駒澤大学の原一樹を見初めて獲得に動き、けっこういい線までいきながらフラれたことから始まっている(2007年、駒澤大から清水エスパルスに加入)。もしかしたら緑のシャツを着ていたかもしれない選手に、長年にわたって一発、二発とシュートを叩き込まれるのは格別な思いが湧いた。

(残り 1182文字/全文: 1774文字)

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