「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【トピックス】検証ルポ『2019シーズン 緑の轍』第五章 彼らは何に魅せられたのか(19.12.28)

今季、チーム得点王、キャリアハイの16ゴールをマークした小池純輝と、戦術的に重要な役割を担った梶川諒太。このホットラインはチームの重要な武器だった。

今季、チーム得点王、キャリアハイの16ゴールをマークした小池純輝と、戦術的に重要な役割を担った梶川諒太。このホットラインはチームの重要な武器だった。

第五章 彼らは何に魅せられたのか

■初期衝動を呼び覚ますサッカー

新たな指揮官に永井秀樹監督を迎えた東京ヴェルディは、思いのほか快調なすべり出しを見せる。

7月20日、J2第23節の愛媛FC(3‐2○)、27日、24節のFC町田ゼルビア戦(1‐0○)と連勝スタート。既存の枠組みに囚われず、山本理仁を最終ラインで使うことによって突破口を開くなど、永井監督の采配も冴えた。

だが、トントン拍子に事は進まない。

8月4日、第26節の京都サンガF.C.戦は、0‐4と完敗を喫した。ボールを持つことを前提としながら、守備に奔走させられては勝負になるはずがない。つなぎのクオリティが高い相手から、ボールを奪い返す手立ての不足。この課題はシーズンの最後まで残ることになる。

また、シュート数の少なさも顕著だった。パスをつないでつないでボックス付近まで迫りながら、最後の局面を打開できない。永井監督はチームの戦い方を明確に打ち出し、合理性のあるフレームを提示したが、中身が詰まってくるまでは道のりの遠さを思わせた。

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