「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【新東京書簡】第六十八信『リーグ中断、どうしてんの?』海江田(20.3.4)

沖縄でのトレーニンッグマッチ。小池純輝と競り合う室屋成。

沖縄でのトレーニングマッチ。小池純輝と競り合う室屋成。

■東京ダービーin沖縄の余波

東京ヴェルディは、徳島ヴォルティスとの開幕戦を0‐3で落としている。そこで、この度の中断がどのように作用するか。

プレシーズンの準備段階で、永井秀樹監督の求めるレベルにチームが到達していないのは明らかだったため、さらなるトレーニングを積めるのはメリットだが、現時点の予定どおりにリーグが再開されれば、京都サンガF.C.、ジュビロ磐田、ジェフユナイテッド千葉と強豪相手のゲームが続く。どう転ぶかは、結果が出るまでわからない。

FC東京が逆転勝利のスタートを切ったのは知っている。たしかに、沖縄キャンプでのトレーニングマッチで見た、ディエゴ・オリヴェイラ、レアンドロ、アダイウトンのブラジル人3トップは迫力があった。

あのときはそちらがACLのスカウティング対策のため非公開を希望し、ゲーム直前になって「うちと試合をしたことは伏せてほしい」とヘンテコな申し入れを東京V側にするものだから、いい迷惑だった。双方ともメディアに事前告知し、取材を受け入れているにもかかわらず、だ。東京Vからすれば、遠くからお金をかけて沖縄までやってきたサポーターの見る機会を奪うのは忍びないという事情もあり、じつに中途半端な形でゲームが行われた。

で、SBGが出したレポートにめんどくせえことを言ってくるヤツがいて、あまり前例を聞かないことだから勘違いするのもやむなしとは思ったが、相手も屈辱的な1‐7の結果も何もなかったことにしたかったのはほかの誰よりも、おれだよ、おれ。

この一件は、メディアはクラブに従属するものと捉えている人が少なくないことをあらためて示すものだった。そうではなく、本来、メディアは独自の判断基準を持ち、態度を決めなければならない。そのへんのことが全然わかっていないヤツは相手をする気にもなれない。

たとえば、クラブがある選手を練習生という表記で出したとする。その判断自体、それはそれで構わない。だが、媒体で仕事をする自分がそのまま原稿にしてデスクや副編あたりに出したとしたら、「この人は練習生という名前か? 犬や猫にも名前があんだろ? ちゃんと聞いてこい、バカヤロー!」とどやしつけられるのがオチである。

ま、なるたけ早く週末のサッカーが帰ってくることを願いますわ。後藤さんは、この中断期間をどのようにお過ごし?

 

『スタンド・バイ・グリーン』海江田哲朗

 

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