【トピックス】短期集中連載『永井秀樹、あの日、あのとき』Scene9(20.5.24)
Scene9. July 10 , 2002
■優勝を目標にしないなら、やらないほうがいい
東京都稲城市、よみうりランド――。
2002年の5月末から1ヵ月、FIFAワールドカップ 日韓大会が開催され、J1は4月下旬よりおよそ3ヵ月の中断期間に入った。
東京ヴェルディ1969にとって、これは願ってもない小休止だった。開幕5連敗で小見幸隆監督が解任され、ブラジル人のロリ監督が後を引き継いだばかり。チームを立て直すために、充分な準備期間を得られたことになる。
中断期間、東京Vは福井県三国町でミニキャンプを実施。リーグ再開を目前に控えた7月10日、永井秀樹はロリ監督の印象をこう語っている。
「現場の責任者である監督に関し、選手の立場で何かを述べるのはどうかと思いますが、いまのところはどういうサッカーをしたいのか伝わってこないですね。11年間、選手をやってきて、一流から三流までの指導者を見てきました。まずは『これこれこういう戦術でサッカーをやります。できない人は外れてください』と監督が表明し、選手たちがピッチで表現する。それがプロの仕事だと思うんですよ」
永井の物言いは辛辣だった。率先して異を唱えるというものではなく、投げかけられた質問を逸らさない態度から発せられた言葉と私は受け取った。
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