「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【トピックス】連載『中根玄暉 新米サッカーコーチの日常』〈4〉(20.6.18)

ついにサッカーのある日常が帰ってきた!

ついにサッカーのある日常が帰ってきた!

■Messi、また来週だ

6月7日(日)
緑山サッカークラブ総監督の増田康行さんにお声をかけてもらい、浦安FAセレイアス(U- 15.U-18)の選手と一緒に汗を流すことに。トレーニングのルールと意図を説明するコーチ。深く理解しようとする選手達。互いに目を合わせ、コーチに届かない声で囁く「どういう意味」の声。ダイレクトな反応が一緒に汗を流すことで垣間見える。
指導者と選手の間に生まれる認知の差。これが怖い。自分が頭で描いているものを選手が理解できているのか。完璧に確認できない。言葉の捉え方が一人ひとり違う。すぐ理解できる者とできない者がいる。相手は1人でもなく、5人でもない。水泳でもなく、陸上でもない。サッカーであるからこそ。

6月8日(月)
2ヵ月ぶりに緑山サッカークラブの活動が再開。待ちに待った日。U-15の練習。早速、足をつる選手。コーチにガットゥーゾ張りのスライディングタックルを平気な顔でする選手。ボールにいっていると主張する選手。プレーオン。本気になる哲平コーチ。笑う暇なし。
すぐボールが僕の元へ。外れるシュート。ダメダメ。コーチがミスをしては。すぐ再開されるプレー。全員の表情を見渡す。皆が夢中。ひとつの丸いボールに。日常が戻ってきた。

6月9日(火)
石神井マメックスFCの練習日。背中に「Messi 10」の練習着を身にまとうU-13のひとりの選手。フットボールと向き合っている時の彼の目。強烈にギラギラしている。グラウンドに入って早々、僕の元に来て、「きょうはぜったい負けね〜」と第一声。コーチだと思われてないなこれ。
先週のリフティング対決。手加減せず全勝した。今日は1点も与えず打ち負かした。気持ち良いほど本気で向かってくる。本気で悔しそうにする。楽しみな未来。Messi、また来週だ。

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