「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-2[H] FC町田ゼルビア戦『藤本寛也、復帰戦即一撃』(20.6.28)

『ステイホーム』2020.6.27

『ステイホーム』2020.6.27

2020年6月27(土)
J2第2節 東京ヴェルディ vs FC町田ゼルビア
18:03キックオフ 味の素スタジアム
[入場者数]0人 [天候]曇、無風、気温24.1℃、湿度79%

東京V 1‐1 町田
前半:0‐1
後半:1‐0
[得点]
0‐1 平戸太貴(3分)
1‐1 藤本寛也(90+2分)PK

●東京Vスターティングメンバー
GK1   柴崎貴広
DF2   若狭大志
DF6   高橋祥平
DF5   平智広
DF24 奈良輪雄太
MF19 小池純輝(46分* 山下)
MF9   佐藤優平
MF25 端戸仁
MF36 藤田譲瑠チマ(88分 クレビーニョ)
MF11 井出遥也(46分* 藤本)
FW20 井上潮音(78分 河野)
(ベンチメンバー:GK41長谷川洸。MF7河野広貴、8藤本寛也、16福村貴幸、17クレビーニョ、18新井瑞希。FW48山下諒也)

監督 永井秀樹

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■永井秀樹監督の思い描く理想的な攻撃

今日の井上潮音はすごいぞ、と興奮気味に画面を見つめていた。

中盤でゲームを組み立て、縦パスを入れ、自らボールを運び、前線に上がってはスルーパスを通す。次のプレーを予測できない体勢からの正確なキック、相手が察知してからワンテンポ早くボールを放すのが効いていた。

18分、コーナーキックのクリアボールを拾った井上は、高橋祥平とのワンツーでボックスに侵入。中に視線をやりつつ、縦へと切り込む。中央に折り返すクロスは相手にブロックされたが、従来にはない新味のあるプレーだった。

22分には、強烈なミドルシュートを撃っている。センターサークル付近、ボールを受けた井出遥也が旋回しながら中央に進出。ベンチの永井秀樹監督からは、次にボ-ルを受けるだろう藤田譲瑠チマを目がけて「ジョエル、反対(逆サイド)に回せ!」という指示が飛んだ。

その声が井出の耳に入っていたか定かではない。井出は藤田にボールを預けることもできたはずだが、相手にとってより危険なプレーを選択した。ゴール前にくさびのボールを打ち込み、端戸仁のフリックから井上が右足を強振している。安全に迂回するより、ゴールに直結するパスコースをチョイスした井出の好判断が光った。

僕は、めったにない自宅での観戦を満喫すべく、焼きそばとフランクフルトにラムネを付けるお祭りセットを用意。だが、根がまじめにできているせいで、仕事用のメモを取るのはやめられない。

焼きそばを頬張りながらペンを持ち、手元のストップウォッチに目をやり、こぼしたケチャップを拭き、プレーを見逃したと慌て、2本目のラムネを出し、水滴でにじむノートにメモを書きつけると大忙しである。早々と、1回味わえばもういいやと思った。

(残り 2573文字/全文: 3756文字)

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