「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-8[H] アルビレックス新潟戦『最後に捕まった』(20.7.30)

『地階からの眺め』2020.7.29

『地階からの眺め』2020.7.29

2020年7月29(水)
J2第8節 東京ヴェルディ vs アルビレックス新潟
19:03キックオフ 味の素スタジアム
[入場者数]1,512人 [天候]曇、無風、気温23.3℃、湿度74%

東京V 1‐1 新潟
前半:0‐0
後半:1‐1
[得点]
1‐0 高橋祥平(79分)A佐藤優平1
1‐1 渡邉新太(90+3分)
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK31 マテウス
DF2   若狭大志
DF6   高橋祥平
DF5   平智広
DF24 奈良輪雄太(69分 山本)
MF8   藤本寛也(55分 小池)
MF9   佐藤優平
MF36 藤田譲瑠チマ
FW25 端戸仁(55分 山下)
FW11 井出遥也(77分 森田)
FW20 井上潮音(77分 福村)
(ベンチメンバー:GK1柴崎貴広。DF16福村貴幸。MF14森田晃樹、19小池純輝、21山本理仁、30阿野真拓。FW48山下諒也)

監督 永井秀樹

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■均衡を破った高橋祥平のヘディングシュート

強烈なヘディングシュートがワンバウンドし、ゴールネットを揺らす。

誰だ。背番号6。高橋祥平だ。

両者得点なく迎えた79分、東京ヴェルディにコーナーキックのチャンスが訪れる。佐藤優平のキックに合わせ、先にニアに走った平智広が相手3人を巻き込んで潰れた。人が折り重なる上から、高橋が頭でズドンである。

一目散にゴール裏のサポーターのもとへと走り、そこへ仲間たちが祝福に駆けつける。

「優平くんのキックがよかったので、自分は触っただけ」(高橋)

触っただけなど、謙遜もいいところである。めったにお目にかかれない見事なフィニッシュだ。中央やファーサイドから走ってきて、地面に叩きつけるヘディングシュートは珍しくないが、ニアでは頭でスラしてゴールに流し込むのがせいぜいである。アウトスイングのキックだったこともあるけれども、ジャンプしてピンポイントでボールを捕らえ、身体をひねりながら頭を下に振れる技術、センスはすごい。

勝ったなあ、と思った。

今週のオンラインの囲み取材で、「苦しい展開のときほどセットプレーが重要。得点は攻撃の選手だけに任せればいいというものではなく、そこで自分たちもゴールを奪ってチームに貢献しないと」と高橋が話していたとおりの展開である。

コーナーキックに至る流れもよかった。

後半に入り、63分、マテウスの連続ビッグセーブで、失点を免れた。とりわけ、シルビーニョのシュートに至近距離で反応したセービングは超人技である。

永井秀樹監督は55分に小池純輝と山下諒也、77分に森田晃樹と福村貴幸を投入。二度の2枚代えを行い、勝機をつかもうとしていた。

そして交代直後の78分、福村のスルーパスに山下が抜け出し、中央にグラウンダーのクロスを入れる。だが、中央の森田、山本理仁、奥から詰めてきた小池純輝には合わず、アルビレックス新潟のディフェンスにクリアされてしまう。

そうして巡ってきたセットプレーのチャンスだった。ピンチをしのぎ、ゴールに肉薄し、ついに割ってやったというたしかな手応えがあった。

(残り 2258文字/全文: 3616文字)

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