「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【無料記事】【トピックス】森田晃樹「相手のセンターバックをうまくつり出せれば」8月8日(土) J2第10節 FC琉球戦 18:00 味の素スタジアム(20.8.7)

山下諒也とじゃれる森田晃樹。   ©TOKYO VERDY

山下諒也とじゃれ合う森田晃樹。   ©TOKYO VERDY

■願いが叶って、よかったなあと

8日のJ2第10節、東京ヴェルディ(12位)はFC琉球(21位)と味の素スタジアムで対戦する。ポルトガルリーグ1部・ジル・ヴィセンテFCへの期限付き移籍が決まった藤本寛也のラストマッチだ。

年齢は藤本のひとつ下。東京Vユースでは10番を受け継いだ森田晃樹は言う。

「なんかこう、うれしかったですね。寛也くんはユースの頃から海外でプレーしたいと言っていたので。願いが叶って、よかったなあと。さみしさや、もっと一緒にやりたかった気持ちもありますが、うれしさのほうがずっと大きい」

我がことのように、しみじみと喜びを噛みしめる口ぶりである。一方で、藤本の局面をガラリと変えるスルーパスは、東京Vにとって貴重な武器だった。今後、それを欠くことによる影響は小さくないだろう。

森田もまた、アカデミー時代から行く末を期待される名うてのテクニシャンだ。藤本とタイプは違うが、決定的なラストパスをはじめ、チャンスの演出は自分に任せろということなのか。

「そういうふうに言われるとちょっと困るんですけど。中盤は競争率が高く、誰もがチャンスを狙っています。僕がそこに割って入っていけたらいい」

前節のV・ファーレン長崎戦(0-0△)、森田は今季初先発となった。

「やはり、スタートから出たほうがすっとゲームに入っていけるので、やりやすさはあります。いい感覚でプレーできた時間もあった。次の琉球戦は、こっちが主導権を握り、ゴール前のところでは相手のセンターバックをうまくつり出せるかがカギだと思います」

兄貴分として慕う李栄直とのゴール前の攻防、知恵比べは見応えのあるものになるはずだ。

藤本をヨーロッパに送り出すその日、森田は20歳の誕生日を迎える。

 

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