【マッチレポート】J2-22[H] ギラヴァンツ北九州戦『一瞬を捉える』(20.9.28)
2020年9月27日(日)
J2第22節 東京ヴェルディ vs ギラヴァンツ北九州
16:03キックオフ 味の素フィールド西が丘
[入場者数]1,301人 [天候]晴、弱風、気温22.9℃、湿度60%
東京V 1‐0 北九州
前半:1‐0
後半:0‐0
[得点]
1‐0 小池純輝(23分)A藤田譲瑠チマ1
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。
●東京Vスターティングメンバー
GK31 マテウス
DF2 若狭大志
DF6 高橋祥平
DF5 平智広
MF36 藤田譲瑠チマ
MF21 山本理仁(61分 森田)
MF9 佐藤優平(75分 松橋)
MF20 井上潮音(83分 大久保)
MF16 福村貴幸(83分 近藤)
FW19 小池純輝(75分 松橋)
FW48 山下諒也
(ベンチメンバー:GK1柴崎貴広。DF3近藤直也、17クレビーニョ。MF4澤井直人、14森田晃樹、33松橋優安。FW13大久保嘉人)
監督 永井秀樹
■ゴールにつながった好判断の連続
ギラヴァンツ北九州の國分伸太郎がドリブルでするする抜けてきて、右足を振る。シュートは平智広がブロック。こぼれ球を拾った鈴木国友が再びゴールを狙うが、ボールはマテウスの胸に収まった。
ここで前半終了のホイッスルが鳴った。ゲームは1‐0で東京ヴェルディがリード。激しい攻撃の応酬、身体を張ったゴール前の守備、見どころ満載の45分を終え、深い息が漏れる。
最初に決定機をつくったのは北九州だった。
17分、福森健太がパワフルなドリブル突破からシュート。若狭大志がブロックし、こぼれ球を町野修斗が押し込もうとしたがポストに当たり、平のクリアによって東京Vは難を逃れた。
23分、東京Vは最後尾のマテウスを経由し、左から右へと攻撃を展開。ポジションを上げた藤田譲瑠チマにボールが入り、ルックアップと同時に斜めのアングルからパスを差し込む。これを小池純輝がコントロールし、身体を倒しながらシュート。ボールは永井堅梧の手をはじき、ゴールに転がった。
チャンスを見逃さなかった藤田の好判断、ディフェンスのわずかなギャップを利用してボールを止めた小池の巧さが光った。いずれもこのタイミングを逸したら儚く消える、瞬間を捉えたものだ。
「一瞬、スペースが空いたときにボールをつけてくれたので、トラップして振るところまで自分のイメージどおりでした。決め打ちではないですけど、必ず振ってやろうというつもりでのトラップがうまく決まりましたね」(小池)
30分、ボールを動かしながらじわじわ攻め入ってくる北九州に対し、東京Vはブロックを敷いて中央をきつく締める。やがて北九州は最終ラインを残して、全体が東京Vの陣地に引き込まれた。
北九州の入れる縦パスを待っていた東京V。平がクリアボールをパスに変え、これを受けた小池がスピードを上げ、即座に攻撃へと転じる。2対1の決定機、山下諒也のシュートはクロスバーを大きく越えた。
「ヤマ(山下)、次だ、次、次!」の声は永井秀樹監督である。今季、指揮官がモノにしたいと取り組んできた、相手を罠にはめ、意図的につくりだすコントラアタッキだ。すでに実用可能なレベルに達していることを示し、ポゼッションと適時使い分けられれば戦術の幅は大きく広がる。
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