「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【トピックス】シリーズ新加入〈7〉 DF23 深澤大輝(21.2.22)

シリーズ新加入〈7〉 DF23 深澤大輝

思わず見とれてしまうような、美しいヘディングのクリアだった。

2年前の秋、僕が中央大のゲームを取材したときのことだ。相手が前線に放り込んできた長いパス。山なりのロングフィードに対し、深澤大輝は助走をつけ、競り合った選手の頭越しにジャンプの最高到達点でボールをはじいた。

ところが、そこでレフェリーの笛。故意に相手に飛びかかる、ジャンピングアットのファールを取られたようだ。深澤はボールの軌道を見定め、自身のジャンプ力を計算し、相手より早いタイミングで跳んだだけである。わざと身体をぶつけにいったわけではない。

納得しかねる様子の深澤だったが、判定を受け入れてプレーが再開された。状況判断が早く、守備の出足の速さで勝負するスタイルゆえ、ありがちなことでもあるのだろう。

174センチの上背は、たしかにセンターバックでは小柄な部類に入る。だが、彼はむしろ空中戦を得意とし、ヘディングに強烈な誇りを持っている。

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