「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【フットボール・ブレス・ユー】第51回 サバイバルはより熱を帯びて(21.4.14)

第51回 サバイバルはより熱を帯びて

「やるべきことをやらなければ、どんなフォーメーションであろうと意味がない!」

「ファン、サポーターのために、自分たちを応援してくる人たちに何を見せるのか」

風に乗って、きつい口調の叱咤が途切れ途切れに聞こえてくる。東京ヴェルディのベンチ、選手たちを前にし、こめかみに青筋を立てているのは永井秀樹監督だ。

3‐1で今季初の連勝を飾ったJ2第7節のレノファ山口FC戦の翌日、東京Vは桐蔭横浜大学(関東大学サッカーリーグ1部)とのトレーニングマッチを多摩市立陸上競技場で行った。

前半を終えて3点のリード。ハーフタイム、そこまで目くじらを立てる必要はないだろうというのは素人考えである。もっと巧さを、もっと厳しさを、もっと圧倒的な強さを。相手がアマチュアチームならなおさらだ。現状に甘んじない渇望こそがエネルギーの源になる。

山口戦のスタメン組はリカバリーのトレーニングを済ませ、ピッチの外から見守っている。スタンドには特別に観戦できたサポーターと、多摩市のサッカー少年、少女が招待されていた。

シーズン中のトレーニングマッチは、故障から復帰した選手の調整のほか、控え組にとって貴重なアピールの場だ。

実戦に近い経験を増やすと同時に戦力を底上げしていくために、「できれば毎週末でもやりたい」と永井監督は語る。

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