【無料記事】【トピックス】特集『ルーツ探訪 加藤弘堅、佐藤久弥に授けた翼 ~Wings~ 』前編(21.5.20)
■あいつは真面目一徹
久保監督が、ウイングスS.S.習志野時代に加藤と同期だった人物を紹介してくれた。池野亮コーチ。現在は小3と中2のチームを担当している。
「弘堅はマジメでしたね。口数は多くなく、黙々とやるタイプ。僕らの代はわりとやんちゃなヤツが多かったので、なおさらしっかりしなければと思っていたのかもしれません。自分がフォワードで、弘堅が中盤。いつも真ん中でどっしり構えていてくれました」
久保監督は「あいつは真面目一徹だよなあ」と言い、池野コーチも「浮いた話とか聞いたことがない」と口をそろえる。思春期にありがちな、サッカー以外の脇道に逸れる懸念は一切なかったそうだ。
加藤が高校選手権への憧れから市立船橋高に進み、その後プロの世界に入った一方、池野コーチは流通経済大柏高、流通経済大と歩み、卒業間近の時期にWingsで指導者の道に入った。
現在のWingsは、幼稚園のスクール生まで入れると300人の選手を抱え、コーチ8人体制の大所帯だ。
長い歴史のなかで、加藤、佐藤久のほか、水戸ホーリーホックや横浜F・マリノス、ヴァンフォーレ甲府などで活躍した小椋祥平(2019シーズンをもって現役を退き、現在は実業家)、渡辺広大(ザスパクサツ群馬)、中村駿(湘南ベルマーレ)などのプロ選手を輩出している。
※後編は5月26日に掲載の予定です。
1 2