「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-19[A] SC相模原戦『3年ぶりの4連勝』(21.6.21)

『試合前はギラギラ太陽の夏日。やがてお日さまが雲に隠れてくれて助かった』2021.6.20

『試合前はギラギラ太陽の夏日。やがてお日さまが雲に隠れてくれて助かった』2021.6.20

2021年6月20日(日)
J2第19節 SC相模原 vs 東京ヴェルディ
15:03キックオフ 相模原ギオンスタジアム
[入場者数]1,749人 [天候]曇、弱風、気温25.6℃、湿度52%

相模原 0‐2 東京V
前半:0‐1
後半:0‐1
[得点]
0‐1 端戸仁(44分)A佐藤優平4
0‐2 井出遥也(66分)A端戸仁1
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK31 マテウス
DF16 福村貴幸(88分 富澤)
DF2   若狭大志
DF15 ンドカ・ボニフェイス
DF28 山口竜弥
MF9   佐藤優平(78分 森田)
MF17 加藤弘堅
MF8   井出遥也(88分 山本)
FW19 小池純輝
FW25 端戸仁(82分 持井)
FW10 ジャイルトン・パライバ(82分 佐藤凌)
(ベンチメンバー:GK1柴崎貴広。DF3富澤清太郎。MF4梶川諒太、6山本理仁、7森田晃樹、26持井響太。FW27佐藤凌我)

監督 永井秀樹

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■黒いキャップの男は言った

夕涼。西の空に日が傾き、ひんやりした風が吹いていた。

スタジアムの搬入口に横づけされたトラックに、次々と荷物が積み込まれていく。現場をサポートするマネージャー陣、ドライバーは、試合の前後が本番である。7月から始まるアウェー8連戦が彼らにとって今季の山場だ。東京オリンピック開催による約3週間の中断期間は、ミニキャンプも予定されていると聞く。

夏の盛り、体力勝負の仕事の大変さは論じるまでもない。知恵を絞り、己の体力を削ることで、ほかの誰かの快適さを捻出する仕事である。

近くに喫煙所があり、僕はそこでひと休みしながら慌ただしい光景を眺めていた。

トラックのそば、コンクリートの段差に腰かけている黒いキャップの男。すでにチームバスは発っていた。選手はあらかじめ監督の許可を得ておき、試合後の別行動を取ることがよくある。

あれは大仕事でしたね、と声をかけた。屋外であり、ソーシャルディスタンスは充分すぎるほど確保している。

「てっきり入れられたかと。ボールが脚に当たった感触はあった。でも、どこに飛んだのかわからなかったんです。ほんと、たまたまですよ」

黒いキャップの男は手柄を控えめに語った。

チームメイトの反応、そして天高く上がったボールを見つけ、あのガッツポーズが出たのか。

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