「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【有料解除】【トピックス】シーズン前半振り返り&『SBGヒーロー2021』中間報告・後編(21.7.27)

時節側、Zoomにて開催。左上から時計回りに、岸上、海江田、田中となっております。

左上から時計回りに、岸上、海江田、田中。

SBGラジオでおなじみの岸上敏宏(超ワールドサッカー)、田中直希(エルゴラッソ 東京V担当)とともにお送りしている、シーズン前半の振り返りと毎年恒例の『SBGヒーロー』中間報告。今回は後編です。

前編中編はこちら。

■シーズン後半戦の展望

海江田「さて、最後にシーズン後半に向けての展望を。それぞれ話しそびれたことがあるでしょうし。ホットニュースは、20日に発表された杉本竜士の5年ぶりの復帰。横浜FCから完全移籍での獲得です。以前、田中さんが担当した時期とかぶってる?」

田中「かぶってますよ。ガンガンいこうぜ、杉本竜士。この前、永井(秀樹)監督が誰かと熱心に話し込み、オンライン囲み取材が見送りになったのはこの件かも」

海江田「含まれるかもしれないです。最近のプレーは見てないけど、本来、左サイドからの鋭いカットインが武器。後ろのポジションで使う考えはないよね」

岸上「さすがにないんじゃないですか」

海江田「昨年のプレシーズンの時期、永井監督が河野広貴(南葛SC)を左サイドアタッカーで起用し、『本当は秘密兵器として、シーズンが始まるまで隠しておきたかった』と話していたのが頭をかすめる」

田中「僕は(ジャイルトン・)パライバの状態が少し心配です。仮に彼の完調を見込めるとしたら、はたして杉本選手という選択肢はあったのかどうか」

海江田「J・パライバはベンチにいるだけでも相手に与える威圧感が違う。等身大パネルだけでも置いておいてほしい」

田中「わかります。一発やってくれるし、カウンターの場面では抜群に頼りになる。加入からしばらくしてコンディションがだんだん難しくなっていき、第19節のSC相模原戦(2‐0○)ではボールタッチがズレたり、本調子には遠いように見えました」

岸上「やはり1年のブランクは大きかったのでは」

海江田「反動はあって当然か。身体は緩んでいなかったけど」

田中「バッキバキの筋肉の塊」

岸上「通常の日程で使っていくぶんには負担を抑えられたかもしれませんが、中3日のゲームで連続スタメン出場はいかにも厳しい」

田中「コンディション管理の面は永井監督も反省を口にされていましたね」

海江田「ここにきて、もったいないなあと感じるのが梶川諒太。チームを引っ張り、上向かせたい気持ちは人一倍強く、あの覇気を生かしていければ。正常な競争原理のなかでメンバーが選定され、フロントボランチは佐藤優平、井出遥也が序列上位なのは納得できるんだけど」

田中「第23節の愛媛戦(2‐2△)、おそらくもっと早めに梶川選手を見たかったという人は多かったでしょう。一方、シーズン全体を見渡す長いストーリーの観点からは、ピッチに立っていた選手たちで耐え抜いてほしかったところもあり、判断が難しいところですね」

岸上「僕は愛媛戦の永井監督のカードの切り方は的確だったと思います。ただ、タイミングはどうだったか。もう少し、しんどくなる時間帯の前に動く手もあったのではと感じました。あと、思うところがあるのは持井響太。どうもめぐり合わせがよくない」

海江田「アディショナルタイムの失点に絡んだやつね。なんでだろう。あのサイズと身体能力でここまできた人だから、技術や駆け引き、状況判断は当然高いレベルにある。あの場面は体勢的にダイレクトでは後ろに戻せなかったか」

田中「チームにプラスになることをしようと、いろいろ考えたんだと思います。近くにいた深澤大輝選手は相手がきていることを知らせながら、『セーフティ!』の声までは掛けられなかったのを悔やんでいました」

岸上「セーフティにいくならタッチラインの外にクリア。愛媛戦、入りのプレーは最高だったんです。自らインターセプトしてドリブルで持ち込み、ラストパスは佐藤凌我に合いませんでしたが。目立ちたくないところでミスが目立ってしまうのは若狭大志に通じるところがある」

海江田「愛媛戦、若狭はビルドアップのところでロストし、相手に先制されるきっかけに。後半、シュートブロックでピンチを防いだのは、1点モノのファインプレー。帳消しとはいかないまでも」

田中「多少厳しい見方をすれば、初めてのことではなく第5節のアルビレックス新潟戦(0‐7●)も右足で中に切り返したところを奪われ、カウンターから失点。あのシーンがフラッシュバックしましたね」

海江田「当然、相手はそのへんの疵を見逃してはくれない。スカウティングで狙いを定めてくる。最終ラインは平智広や奈良輪雄太の復帰が待たれるところです。6月下旬から7月上旬の練習が公開されていた時期、ふたりともいたりいなかったりを繰り返していてまだ回復途上の様子」

田中「シーズン序盤は試合に絡んでいた馬場晴也選手にも期待。代表合宿にいったり、着実に吸収して成長しているはずですので、プレーを見てみたくなります」

岸上「ミスによる失点が減らないようであれば、チャンスがあってもいい」

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