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【インタビュー】『新天地で得た自信の芽』松橋優安(SC相模原)(21.11.10)

SC相模原に期限付き移籍し、レギュラーに定着した松橋優安。表情に自信がみなぎる。   (C)S.C.SAGAMIHARA 

SC相模原に期限付き移籍し、レギュラーに定着した松橋優安。表情に自信がみなぎる。   (C)S.C.SAGAMIHARA

 

プロ2年目の夏、松橋優安は大きな決断を下した。
出場機会を求め、東京ヴェルディからSC相模原に期限付き移籍。新たな環境で周囲の信頼を勝ち取り、3トップの一角に定位置を得た。そして、相模原に加入して8試合目、J2第32節の水戸ホーリーホック戦でついにプロ初ゴールを決めている。
未知の世界との邂逅は、松橋に何をもたらしたのか。変貌を遂げようとしている20歳の声を聞いた。

 

■気持ちでねじ込んだプロ初ゴール

――何はともあれ、プロ初ゴール、おめでとうございます。
「ありがとうございます。やっと取れました」

――10月3日のJ2第32節、SC相模原は水戸ホーリーホックと対戦し、激しい打ち合いの末に4‐4のドロー。松橋選手は40分にチーム2点目の得点を決めたほか、いろいろと目立つゲームになりました。
「前半は敵味方全部のゴールに絡んでしまって」

――まずは6分に平松宗選手のゴールをアシスト。
「あれは狙いどおりの形ですね。いい場所にいてくれたので、自分はそこにボールを入れただけです」

――次に15分、ボックス内で背後から相手に接触し、ペナルティキックを与えてしまいます。攻守ともアグレッシブにいけるのは松橋選手の持ち味ですが、あのプレーの反省を今後に生かすなら?
「中の人数は足りていましたから、もうちょっと落ち着いて対処できればよかったと思います。アグレッシブさを出すなら前の位置で。後ろのエリアではもっと冷静にプレーすることが必要になる」

――そして40分、左足を振り抜いてゴール。あの場面は予備動作が効きましたね。一度はファーに流れ、空いたニアのスペースに入りました。夛田凌輔選手のパスを受ける前から、意図的にニアを取ろうとしてスペースをつくったんですか?
「いえ、最初はファーで受けようとしたんですけれど、ニアにスペースがあったので走ったら、夛田さんが自分の動きをよく見てくれていました。トラップが思ったより浮いてしまったんですが、ペナ内でしたから絶対にシュートで終わろうと。相手にPKを与えてしまったミスも取り返したかった。何が何でも決めてやろうという気持ちがゴールにつながったと思います」

――ということは、相手の股を抜いたシュートも偶然?
「狙ってはないですね」

――両手を大きく広げて走るゴールパフォーマンス。『タウンニュース』の記事を見て、初ゴールにふさわしいすてきな写真だなあと思いましたよ。
「はい、いい写真を撮っていただいて感謝しています」

――あらかじめ用意していたポーズではなかった?
「まったく考えてなかったです。そもそもゴールシーンも、試合が終わって映像を見返すまでよくわかっていませんでした。得点を決めたあとのことはまるで記憶になく、写真を見て、こんなことをしていたんだと自分でも驚きました」

――祝電がたくさん届いたでしょう。
「みんな、おめでとうと送ってくれてうれしかったです」

――プレーの躍動感が戻ってきた印象です。ポジションはワイドではなく、シャドーの位置。
「そうですね。外に張るのではなく、ワントップにボールが入った際、素早くサポートして点に絡んでいくのが主な仕事。前線の3人の関係でゴールまで持っていく練習はかなりしています」

――8月10日、東京ヴェルディから相模原に期限付き移籍し、コンスタントに試合出場を重ねています。失礼ながら、これほどバリバリの主力として起用されるとはイメージしていませんでした。
「僕自身、試合に出られて当たり前とは考えてなかったですし、新たな競争に挑むつもりで移籍してきました。正直、こんなに試合で使ってもらえるとは思わなかったです」

――移籍の決断は正解だったと。
「本当にきてよかったなと思います」

シャドーの位置でゴールに絡んでいくのが仕事だ。   (C)S.C.SAGAMIHARA

シャドーの位置でゴールに絡んでいくのが仕事だ。   (C)S.C.SAGAMIHARA

■J2残留のために、自分の力を全部出し切る

――高木琢也監督の印象は?
「最初は、ピッチ外では選手とあまり話さない人なのかなと思っていたんですけど、けっこう話しかけてくれます。気軽に声をかけてくれて、プレーのアドバイスをしてもらったり。意外でしたね」

――初ゴールのあと、高木監督からの言葉は?
「やっと決められたなと。加入した当初から、もっと自分から周囲に要求し、このチームで特長を出していってほしいと言われているので、さらに仕事量を増やしていきたいです」

――仕事とは、やはり点に絡んでいくこと?
「足もとで受けにいってパスを引き出したり、ディフェンスの背後を取って相手を押し込んでいくプレー。高い位置でキープし、得意な仕掛けを出したり、ゴールにつながる仕事が自分のよさだと捉えているので、それをもっと表現できれば」

――東京Vのアカデミーで育った松橋選手は、それなりに時間をかけてトップになじみ、プレースタイルに関しては説明不要だったはず。初めての移籍により、自分はこういう選手なんだと認識を広め、集団に混ざっていくのは苦労もあったでしょう。
「最初はかなり緊張しましたね。若いメンバーが多く、木村誠二や成岡輝瑠など以前から知っている年代の近い選手がいたので、そこはすぐになじめて助かりました」

――ユースの先輩である窪田良選手も。
「後ろから盛んに声を発し、自分の動き方を理解してくれる。同じヴェルディ育ちで、やはり通じ合う部分があるのかなと思ったり」

――外の世界の新しい文化に触れるのはいいことだと思います。カルチャーショックを受けたことは?
「いまはもう慣れましたが、最初の頃はありました。主に環境面のところですね。日によって練習するグラウンドの場所が変わり、ピッチも人工芝が多いので」

――相模原はこれからのクラブ。ハード面などの整備が追いついていない部分もある。
「その分、人同士の結びつきの強さ、団結力がある気がしますね。絶対、J2に残留するんだと。クラブ全体の熱い思いはひしひしと感じます」

――残りわずかとなった今季、どんなシーズンにしたいですか?
「残り試合、クラブの目標であるJ2残留を達成するために、最大限貢献し、自分にしかできないことをやり続けたい。自分の力を全部出し切って、絶対に残留に導きたいです。どんなときも応援してくれるファン、サポーターの皆さんと笑顔でシーズンを終えたいと思います」

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