「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【トピックス】検証ルポ『2021シーズン 緑の轍』第四章 加藤弘堅の矜持(21.12.26)

今季、僕のSBGヒーロー第1位はこの人でした。

今季、僕のSBGヒーロー第1位はこの人でした。

第四章 加藤弘堅の矜持

■アウェー8連戦未勝利。指揮官の交代

あのとき、ひとつでも勝てれば何かが変わったのだろうか。

中断期間が明け、アウェーロードはまだまだ続く。8月8日、J2第24節の水戸ホーリーホック戦は1‐1のドロー。続くジュビロ磐田戦(1‐2●)、栃木SC戦(2‐2△)、京都サンガF.C.戦(1‐3●)と、4試合連続で先制点を奪いながら勝点3に手が届かなかった。

9月1日、東京ヴェルディは永井秀樹監督が辞任し、堀孝史コーチが暫定的に指揮を執ると発表した。京都戦があった8月28日、日刊スポーツが「東京V永井秀樹監督パワハラ行為 「もみ消そうと」選手会J事務局に意見書」と報じ、そのときすでにクラブは『FRIDAY』(講談社)からも関連記事が出ることを把握している。

9月9日、『FRIDAYデジタル』が「これが東京ヴェルディ・永井秀樹前監督の『パワハラ恫喝音声』だ!」とミーティングの音声を公開。10日発売の誌面で詳細を伝えた。本人と話し合い、表向き成績不振による辞任としたのは、これらを見越したうえでの経営判断と言ってよい。

堀体制初戦、9月5日の第28節、大宮アルディージャ戦も1‐2で敗れ、東京Vはアウェー8連戦を4分4敗の未勝利で終えることになる。

その時点で勝点37の11位。降格圏の19位ギラヴァンツ北九州とは勝点12差である。5月から6月にかけての5連勝で荒稼ぎしたポイントが効いていた。

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