「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-9[H] ロアッソ熊本戦『序盤戦の終わり』(22.4.10)

2022年4月9日(土)
J2第9節 東京ヴェルディ vs ロアッソ熊本
15:03キックオフ 味の素スタジアム
[入場者数]2,657人 [天候]晴、弱風、気温21.9℃、湿度43%

東京V 2‐3 熊本
前半:1‐1
後半:1‐2
[得点]
1‐0 森田晃樹(29分)A山越康平1
1‐1 阿部海斗(36分)
1‐2 杉山直宏(56分)
2‐2 佐藤凌我(76分)Aバスケス・バイロン2
2‐3 東山達稀(85分)
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK41 佐藤久弥
DF16 山越康平(88分 宮本)
DF3   ンドカ・ボニフェイス
DF23 谷口栄斗
MF14 石浦大雅(61分 V・バイロン)
MF6   山本理仁
MF4   梶川諒太
MF26 加藤蓮
FW19 小池純輝(61分 佐藤凌)
FW7   森田晃樹(88分 阿野)
FW9   杉本竜士(26分 新井)
(ベンチメンバー:GK21長沢祐弥。DF32宮本優。MF10新井瑞希、17加藤弘堅、18バスケス・バイロン、20阿野真拓。FW27佐藤凌我)

監督 堀孝史

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■ロアッソ熊本の術中に陥る

東京ヴェルディのキックオフ、石浦大雅が左サイドに蹴る長いボールからゲームは始まった。

2分、そして9分にも石浦は相手の背後を狙うロングパスを出している。いずれもディフェンスに対応されて通らなかったが、チームが石浦の左足を必要とした理由はほどなくして明らかになった。

ロアッソ熊本は前線の4人が東京Vの最終ラインに強い圧力をかけ、山本理仁には竹本雄飛が影のように張り付いて動きを縛ってくる。中盤に落ちてくる森田晃樹にも自由を与えなかった。

似たようなシチュエーションは過去にあった。第3節の徳島ヴォルティス戦(1‐1△)だ。そのとき山本は「向こうが前からハメにくるなら、こちらの狙いは相手の背後。打開していくにはそれしかない」と語っている。

山本の展開力が封じられるのは想定内。そこで、石浦の左足である。相手の背後を取れればビッグチャンスをつくれ、取れないまでもラインを下げることに意味がある。中盤を広げられれば、別の選択肢を持つことができるからだ。

熊本は離合集散が早く、ワンタッチ、ツータッチのパスワークに大木武監督のエッセンスが色濃く出ていた。ボールサイドに人を集めて狭いエリアを打開するのはオハコ。トライアングルをつくってボールを動かし、そこにアスリート能力の高さが巧妙にミックスされたチームだった。

(残り 2423文字/全文: 3449文字)

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