「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-17[A] ブラウブリッツ秋田戦『手中からこぼれ落ちた勝点2』(22.5.22)

2022年5月21日(土)
J2第17節 ブラウブリッツ秋田 vs 東京ヴェルディ
14:03キックオフ ソユースタジアム
[入場者数]2,130人 [天候]曇一時雨、弱風、気温24.2℃、湿度35%

秋田 3‐3 東京V
前半:0‐1
後半:3‐2
[得点]
0‐1 杉本竜士(3分)A馬場晴也2
0‐2 杉本竜士(55分)A梶川諒太5
0‐3 小池純輝(58分)A梶川諒太6
1‐3 井上直輝(65分)
2‐3 井上直輝(73分)
3‐3 輪笠祐士(90分)
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK31 高木和徹
DF2   深澤大輝
DF3   ンドカ・ボニフェイス
DF23 谷口栄斗
MF6   山本理仁
MF15 馬場晴也
MF4   梶川諒太(62分 新井)
MF26 加藤蓮(46分* 森田)
FW19 小池純輝(78分 平)
FW27 佐藤凌我(68分 端戸)
FW9   杉本竜士(68分 V・バイロン)
(ベンチメンバー:GK21長沢祐弥。DF5平智広。MF7森田晃樹、10新井瑞希、17加藤弘堅、18バスケス・バイロン。FW11端戸仁)

監督 堀孝史

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■「ゆるめるなよ!」とンドカ・ボニフェイスの声

梶川諒太のアーリークロス、森田晃樹が手前で相手ふたりを引きつけ、ボールはファーサイドに流れる。そこへ、大外から入ってきた小池純輝。バウンドするボールに右足を合わせ、ゴールネットを揺らした。

昨季、チームトップの17得点をマークした小池がついに今季初ゴールだ。

記者席、僕の近くにいた山本大貴分析コーチは苦しむ過程、日々の取り組み姿勢をつぶさに見てきたのだろう。「やった!」と声を上げ、顔をほころばせている。

盟友のゴールをアシストした梶川はすぐさま味方を集め、2点目のときもやろうとしたゆりかごダンス(7日、山越康平に第一子となる長女が誕生した)を行った。

58分、東京ヴェルディはリードを3点に広げ、ブラウブリッツ秋田のキックオフでゲームは再開される。

「ゆるめるなよ!」

ピッチに響く声の主はンドカ・ボニフェイスである。サッカーにおいて何が起こるかわからないのは百も承知。ただ、展開的によほどのことがない限り、勝点3が手中からこぼれ落ちることはない。

約30分後、後半アディショナルタイム――。

敵陣深くでバスケス・バイロンが倒されて得たセットプレーのチャンス。僕は口をぽかんとして言葉を失い、山本分析コーチは手を合わせて祈っている(相手をスカウティングし、狙いのすべてはトレーニングに落とし込んでいる)。まさかこんなことになろうとは思いもしなかった。

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