「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【マッチレポート】J2-19[H] 大宮アルディージャ戦『道のりは険しい』(22.5.29)

2022年5月28日(土)
J2第19節 東京ヴェルディ vs 大宮アルディージャ
18:03キックオフ 味の素スタジアム
[入場者数]4,686人 [天候]晴、弱風、気温21.0℃、湿度61%

東京V 1‐1 大宮
前半:1‐0
後半:0‐1
[得点]
1‐0 石浦大雅(27分)A加藤弘堅1
1‐1 奥抜侃志(58分)
※A=アシスト、及び今季の通算数。東京Vのみカウント。

●東京Vスターティングメンバー
GK21 長沢祐弥
DF32 宮本優
DF3   ンドカ・ボニフェイス
DF5   平智広(62分 山本)
MF14 石浦大雅(82分 阿野)
MF17 加藤弘堅(62分 馬場)
MF4   梶川諒太
MF2   深澤大輝
FW19 小池純輝
FW11 端戸仁(82分 V・バイロン)
FW9   杉本竜士(62分 新井)
(ベンチメンバー:GK31高木和徹。MF6山本理仁、10新井瑞希、18バスケス・バイロン、20阿野真拓、24奈良輪雄太)

監督 堀孝史

試合データなど(東京ヴェルディ オフィシャルサイト)

■石浦大雅、プロ初ゴール!

加藤弘堅は相手のボールの循環を見つつ、ショートカウンターの機会を虎視眈々と狙っていた。

27分、三門雄大が最終ラインに下がってボールを受け、ワンタッチで出した縦パス。加藤弘が小島幹敏の前に入ってインターセプトし、石浦大雅につなぐ。

背筋をピンと伸ばし、視野を確保しながらボールを運べるのは石浦の特長のひとつだ。ボックスに入ったとき、斜め前に端戸仁の姿は見えていたはずで、コースも空いていた。

だが、石浦はシュートを選び取る。左足を振り抜き、西村慧祐に当たってコースが変わり、ゴールネットを揺らした。

「弘堅さんがボールを取ってくれたときに数的有利というのが頭にあり、ここは絶対に点につなげようと。最初はパスかシュートか迷いましたが、点を取りたかったので振れてよかったです。狙ったのは、ファーに曲がっていくボール。ゴールに突き刺すイメージで打ったことで、相手の足を吹き飛ばす形で決められた」(石浦)

ついに手にしたプロ初ゴールだ。仲間からもみくちゃにされ、さまざまな祝福の言葉を投げかけられ、石浦は喜びを噛みしめる。昨年から石浦の能力を買い、辛抱強く使ってきた堀孝史監督もベンチ前で珍しく大きなアクションを見せた。

きっかけをこしらえたのは加藤弘の冷徹な眼である。

「サッカー界で三門さんとは特に付き合いが長く、下りてボールに触ることはわかっていました。ゲーム中、ボランチ同士のパス交換が何度かあり、(インターセプトの)機会を窺っていました。あの場面は、矢島(慎也)くんを消す意識を持ちながら小島くんの死角から入り、それが思いどおりにハマりましたね。シュートを決めたのは大雅の力。 昨季、自分がヴェルディに入ってからよく泣いていて、とても大きな初ゴールになったと思います。流れのなかでのインターセプトから点を取るのはチームとして目指してきた形。大雅が決めてくれたからこそ、あそこでの自分の仕事が評価してもらえる。そういう意味でも感謝したいです」

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