「スタンド・バイ・グリーン」海江田哲朗

【直前インフォメーション】J2-22[H] レノファ山口FC戦のポイント(22.6.18)

城福新体制においても、梶川諒太はキーマンであり続けるだろう。

城福新体制においても、梶川諒太はキーマンであり続けるだろう。

J2第22節、14位の東京ヴェルディ(勝点26/6勝8分7敗 得失点0)は、17位のレノファ山口FC(勝点24/6勝6分9敗 得失点-1)と18時から味の素スタジアムで対戦する。シーズン後半のスタート、城福新体制の初陣だ。

■15日の出来事

15日、城福新体制の始動日。メディアへのトレーニング公開は冒頭30分のみという決まりだった。

10時からミーティングがあり、選手たちがグラウンドに姿を見せたのが10時20分過ぎ。やがて城福浩監督の周りに選手が集まり、トレーニングが始まった。ウォーミングアップ、フィジカルのメニュー、ボール回し。30分ではせいぜいその程度だ。

戦術練習に入るタイミングで広報担当から声がかかる。歩きながら横目で見ると、最終ラインと中盤の並び。やはり、まずは守備からか――。城福監督の「本気でボールを奪いにいかなければ練習の意味がないぞ」の声を背中で聞きながらグラウンドを後にした。

堀孝史監督の退任と城福監督就任のプレスリリースが届いたのは13日の16時。J2第21節のいわてグルージャ盛岡戦(2‐2△)の翌日のことである。チームはリカバリーとトレーニングマッチの予定。その場に堀監督の姿はすでになく、選手たちは指揮官交代の説明を受けた。

ただし、それきりということではなかった。オフ明け、15日の練習前、堀さんは選手たちの前に立って最後の言葉を残している。退任、辞任、解任とエンドマークの種別は異なるが、病気療養などのレアケースを除いて実情に大差はない(金銭面以外)。本人にとっては、雇い主から自分の仕事を否定されて職を失うということだ。監督の座を追われ、選手に姿を見せることなく立ち去る人もいるが、メッセージを伝えたというのは堀さんの人柄ゆえだろう。

つまり、15日午前は前監督の別れの挨拶と、新監督の最初のミーティングが続けて行われるという珍しい日になった。通常、両者ともニアミスは避けたいところだろうが、ともに承諾したうえで進められたという。勝負の世界の人は、そこでしか味わえない愉悦、残酷さ、苛烈さ、すべてを飲み込んで今日を生きる。

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