宇都宮徹壱ウェブマガジン

「パンダ枠」ではなかったゴン中山 沼津取材で感じたアスルクラロの健全性

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(c)Tete_Utsunomiya

日本代表の中東遠征取材に先立ち、先週末に静岡県沼津市に行ってきた。来月に発売予定の『フットボール批評』で、JFL所属のアスルクラロ沼津をフォーカスすることになったためだ。このところJ2と今治の取材が相次ぎ、JFLについてはすっかりご無沙汰だったことに加え、沼津を訪れるのも今回が初めて。それだけに、非常に充実した取材となった。詳しくは次号の批評をご覧いただくとして、本稿ではソニー仙台とのホームゲームで個人的に感じたことについて言及することにしたい。

今回の沼津行きを決めたのは、ありていに言えば「ゴン」こと中山雅史のアスルクラロ加入が契機であった。2012年のシーズン終了後、当時所属していたコンサドーレ札幌での実質的な現役引退(当人は「第一線を退く」と表現)から3年。最近ではすっかりスポーツ情報番組のコメンテーターが板についてきたゴンであったが、ここにきて48歳での現役復帰には驚いた。しかも、カテゴリーはJFLだ。これまで、松本山雅に移籍した松田直樹(故人)のように、ワールドカップ出場経験のある元日本代表がJFLクラブに移籍した例はないわけではなかった。ただし、ワールドカップに2大会出場し、しかもゴールを挙げた元代表が、今は4部となったJFLでプレーするというのは前代未聞である。

(残り 2102文字/全文: 2665文字)

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