宇都宮徹壱ウェブマガジン

中村慎太郎の「百年構想の向こう側へ」 vol.5 J’s GOALとサポーター的な見方と個人的な葛藤

  実はちょっと悩んでいる。

  今回の記事ではJリーグに取材に行き、Js GOALの今後などを中心に話をお聞かせ願い、その結果を書くつもりであった。しかし、どうもうまくいかないような気がしてしまい、取材のオファーもせずに随分と考え込んでしまったのである。

  例えば、サポーターの代弁者という立場を取って、意見をぶつけることもできる。でも、それでは満足感のあるアウトプットは出来ないと直感してしまったのだ。

  この連載では、Jリーグ界隈に充満するある種のフラストレーションの解釈をしながら、「百年構想の向こう側へ」と題して、Jリーグとこの国の未来について提言を試みてきた。徹マガ主筆・宇都宮氏の度重なる示唆、読者の皆さまからの熱いお便り、そして犬の友人いぬゆな氏の助力を得て、問題はかなり絞れてきたように思う。

  しかし、一つ問題があった。今抱えているのは誰かの問題であって、ぼくの問題ではないような気がしてきたのだ。どこかに取材に行くならば、自分が本当に聞きたいことを聞くのが筋である。今後の展開を実り多きものにするためにも、一度ここまでの流れを整理したい。

 

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