宇都宮徹壱ウェブマガジン

2011年の徹マガを読み返して 震災直後の葛藤と東北取材での挫折

 岡崎慎司が所属する、レスター・シティのプレミアリーグ優勝で盛り上がった今年のGW、皆さんはどのように過ごされただろうか。

 私の場合、5月1日から4日まではカミさんと信州旅行(途中、長野パルセイロと松本山雅のホームゲームを観戦)。後半は、来月のユーロのスケジュールを確定させたり(諸事情により確定作業をずっと保留にしていた)、徹マガのバックナンバーリストを作成したりと、忙しさにかまけて着手できなかった作業を進めることができた。早いもので、メルマガ配信も残すところあと2カ月。そこで今回は、このバックナンバーリストを作成して気づいたことを備忘録として記すことにしたい。

 そもそもなぜ、バックナンバーリストが必要になったかと言えば、7月から本格的に始まるWM(ウエブマガジン)のためである。WM会員には特典として、徹マガのバックナンバー(20号〜296号)が自由に読めるサービスを準備しているのだが、そのためには膨大なコンテンツを検索するためのデータが必要。ところが配信年月日を記したリストが、これまでまったく存在しなかったのである。

 バックナンバーを閲覧する場合、コンテンツの内容と配信年月日が併記されていなければ意味がない。ならば自分で作るしかない、と思った次第。思えば2010年6月のスタート以来、まったく後ろを振り返る余裕がないまま、ずっと走り続けてきた。この機会に、過去のコンテンツを見なおしてみるのも悪くないだろう。

 幸い徹マガHPにはバックナンバーのコーナーがあり、通巻34号(2011年1月7日配信)までさかのぼることができる。ここを起点に、メインコンテンツのタイトルとその内容、その他のコンテンツ、そして配信年月日をエクセルに埋めていくことにした。配信のタイミングについては、特に古いものはGmailでキーワードから検索して推測するしかない。当時の編集長(澤山大輔氏)とのやりとりが出てきて、読み返してみるといろいろと感慨深いものがある。もちろん、終日この作業をしていたわけではないが、2日かけてやっと2011年分を終えることができた。

 思えば11年という年は、1月のアジアカップ優勝、7月の女子ワールドカップ優勝を筆頭に、日本サッカー界に限定しても非常に思い出深い年であった。と同時に、東日本大震災や松田直樹の突然の死といった、辛く悲しい出来事も少なくなかった。とりわけこの年の震災に関しては、当メルマガもさまざまな意味で試されることとなった。

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