「さよなら」は言わない。なぜなら── メルマガ配信終了にあたって想うこと
この「徹マガ」は、ポスト・ワールドカップを生き抜くためのチャレンジであり、自分が今いる業界に新たな可能性を呼び込もうとする壮大な実験であり、そして何より、私と読者の皆さんとで新たなサッカー文化を創出しようとするムーブメント(運動)でもある。このメッセージに何かを感じた方は、ぜひとも運動への参加をお願いしたい。「徹マガ」は、運動の同志となる方を広く募集している。
2010年5月31日に配信された、記念すべき『徹マガ』創刊号から引用した。6年前の自分の文章からは、新しいメディアを立ち上げる高揚感と不安感が渦巻いていることが読み取れる。「ポスト・ワールドカップ」というのは、言うまでもなく南アフリカ大会以降のこと。この当時、岡田武史監督率いる日本代表は、ワールドカップ直前になって勝てない試合が続き、本大会での惨敗を予想する者が圧倒的に多かった(こんな本も発売されていた)。
あれから6年。通巻294号をもって『徹マガ』の配信は終了となる。これまでご愛読いただいた会員の皆さんはもとより、ゲストとしてご登場いただいた方々、そしてスタッフとしてご協力いただいた方々には、この場を借りてあらためて御礼を申し上げることにしたい。長きにわたって当メルマガにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。皆さまのおかげで、私も最後までモチベーションを途切らせることなく、今日まで無事に配信を続けることができました。心より、感謝いたします。
さて、ここからは少し本音めいたことを書かせていただく。今の私の偽らざる心境を端的に言い表すならば「離婚して、子供の養育費を払い終えたような気分」というのが一番しっくりくる。嬉しいとか寂しいといった感情もなければ、感傷にひたることもなく、ただただホッとしているのが正直なところだ。というのもこの6年間、私はずっと月4回のメールマガジンの配信に追い立てられる日々を送っていたからである。
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