宇都宮徹壱ウェブマガジン

【無料記事】夏場のマスコットはサボっていい?! 今日の現場から(2016年7月10日@キンチョウ)

 昨日の吹田スタジアムに続いて、今日はキンチョウスタジアムで取材。カードはJ3リーグ第16節、セレッソ大阪U-23対ガンバ大阪U-23の「大阪ダービー」である(結果は2−1でガンバ大阪U-23が勝利)。実は今回の大阪取材は、こっちがメイン。取材の成果は、スポーツナビで連載中の『J2・J3漫遊記』にて掲載される予定なので、楽しみにお待ちいただきたい。

 そんなわけで今回は、試合以外で気になったことを短めに。1-1で迎えたハーフタイム、セレッソのマスコット、ロビーが姿を現した。セレッソは昨日、トップチームがホームで北海道コンサドーレ札幌と対戦しており(結果は0−0のドロー)、ロビーは2日続けての出番となった。そのためであろうか、この日はいささかお疲れモード。ハーフタイムでは、ゴール裏のサポーターにだけ愛嬌を振りまいて、すぐに引っ込んでしまった。

 とはいえ、無理もない話だと思う。この日の大阪は、日中の最高気温が33度に達した。キックオフは17時だったが、まだまだ日差しは強く、前半23分には飲水タイムが設けられたくらいだ。個人的には、夏場のマスコットの活動は最小限でいいと思っている。もっと言えば、多少はサボっていいのではないか。むしろ、働き過ぎてピッチ上でダウンしてしまったら、目も当てられない。当人(?)のみならず、クラブやマスコット業界全体に与えるイメージダウンは計り知れないだろう。

 もともと体毛が長いだけに、ロビーにとって今日の暑さはしんどかったにちがいない。そんな中、付き添いの女性が献身的にうちわをあおいでいる姿が、何とも味わい深く感じられた。焼け石に水のようで、少しばかりほっこりさせられるような光景。いつも笑っているように見えて、実はマスコットも命がけなのである。これから暑さが本格化する夏場は、特にいたわってあげてほしいものだ。

<この稿、了>

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