DAZNオフィスツアーで何が語られたのか? 『Jリーグ・ゾーン』と『サンデー・Jプライム』が目指すもの<2/2>
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■16カメで中継する『サンデー・Jプライム』
水野 DAZNがJリーグのどんな中継を配信しているか。去年との違いがカメラの配置です。左側が昨シーズンまでの配置ですね。日本の場合、こちら(メイン)側にカメラを多く置いて、反対側にはあまりカメラを置かないというスタイルでしたが、今季からはイギリスのプレミアリーグのようなスタンダードな配置にしました。(カメラ)台数はプレミアに比べて少ないですけど、それでも9カメ。一番大きな特徴は、両サイド以外に18ヤードのところに必ずカメラを置くことで、オフサイドを逃さない。あと、反対側のスーパースローの1カメを置くことによって、選手たちのプレーやゴールが決まった直後の表情であるとか、そういったダイナミックな映像を作れるようにしました。
水野 この『サンデー・Jプライム』はなんぞや、ということなんですけど、先ほどの9カメをさらに上回る台数のカメラで毎節1試合やっていこうと。今、Jリーグさんと話をしていますけど、たとえばJ2も含めてクライマックスになってきたところで、こういった拡張版でやりたいなと思います。現状、毎節1試合、日曜日の17時、夏時間になると18時半になりますが、17時は『サンデー・Jプライム』と名打って、豪華なスペックで試合をお届けしたいと思います。Jリーグさんとよく話をするんですが、まずお客さんにはスタジアムに足を運んでいただきたい。ですので、土曜日や日曜日の日中はスタジアムで観戦していただいて、家に帰ったら週末の締めくくりとして、この『サンデー・Jプライム』をゆっくりご家庭で楽しんでいただければなというコンセプトになっております。
この『サンデー・Jプライム』では、先ほどの9カメの他にもう1台、反対側にスーパースローのカメラがあります。さらに、このカメラが必ずしもこっち側ということではないんですけど、ステディカメラを2台。さらにゴールラインカメラも入れる。それからネット際の固定カメラというのが標準スペックになっています。合計16カメですね。9カメでも、これまでよりもいろんな映像のバリエーションが増えますけど、16カメになるとさらにきめ細かく映像を見せられる。ここが去年との最大の違いですね。リプレーの機材も含めたカメラの台数。これまでは、中継の制作のスイッチングアウトとせいぜい1~2カメでした。今年からはすべてのカメラでリプレーできるし、拡張版でもさらに台数が増えるわけです。
これまでだと、広い画を押さえるメインのカメラがあって、2カメで選手のアップを抜いていたわけですが、ゴールが決まったときの(映像の)角度が限られていた。それが一番いい角度から、ゴールシーンを堪能することができる。これが、ヨーロッパも含めた世界標準スタイルなんです。そういうことができるようになったんですね。ゴールシーンだけでなく、たとえばファウルもそうですし、きわどいシーンもそう。何かが起こった時、いろんな角度から視聴者は見ることができる。ゴールライン際でゴールになったか、ならなかったのか、そういうことも逃さないようなカメラ配置となっております。
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