宇都宮徹壱ウェブマガジン

ホームタウンは遠きにありて想うもの Jクラブ関東支部サポーター大座談会<1/4>

 すっかり年末モードになった今日この頃、忘年会ムードあふれるコンテンツをご用意した。11月30日、東京・高円寺のKITEN!で開催された、「Jクラブ関東支部サポーター大座談会」の模様を、今週と来週は2回にわたりお送りすることにしたい。ご出演いただいたのは、マチさん(アルビレックス新潟)、流石さん(FC岐阜)、和泉逸平さん(愛媛FC)、ふくやんさん(アビスパ福岡)、ときやんさん(ロアッソ熊本)の5人。皆さんいずれも遠く離れた関東で暮らしながら、愛するクラブを応援している。

 このイベントの開催を思い立ったのは、KITEN!の店長でもあるふくやんさんとの雑談がきっかけであった。KITEN!というお店は、単なるスポーツバーではない。J1から都道府県リーグに至るまで、あらゆる地域とカテゴリーのサポーターが何ら気兼ねなく集える、実にコスモポリタン的なお店である。それゆえであろう、「こっちに住んでいて故郷のクラブを応援したい人はよく来ますよ」とふくやんさん。なるほど、ホームゲームの時は同郷の仲間たちとビール片手にお店でTV観戦すれば、確かに楽しそうだ。

 物心ついたときから半世紀。ずっと東京暮らしている私には、上京してきた人たちの心情について、なかなか理解しづらい部分がある。サポーターについても同様だ。ホームゲームは、里帰りしたときにしか見られない。関東での試合で応援するときは、常にアウエー状態。多くの地方クラブには「関東支部」と呼ばれるサポーターがいるが、彼らはそうした観戦ライフに何を想うのだろうか? そうした素朴な疑問が、今回のイベント開催を思い立つきっかけとなった。

 当日は、さまざまな色のユニフォームを来たお客さんにご来場いただき、会場のトークも大いに盛り上がった。ちょうど今季のJリーグが最終節(あるいはプレーオフ)を残すのみというタイミングだったこともあり、二次会はクラブの垣根を超えての忘年会となった。週末はブーイングを飛ばし合う間柄でも、試合を離れれば同じサッカーファミリーとして酒を酌み交わすことができる。それが違和感なくできるのが、KITEN!というお店が醸し出す雰囲気である。WMでは来年も、こうしたイベントを定期的に企画していく予定だ。(収録日:2017年11月30日@東京)

上段右から、ふくやんさん、和泉さん。下段右から、ときやんさん、マチさん、流石さん

<目次>

*「スタジアム観戦に一歩踏み出せない人のために」(新潟)

*「こっちで暮らしている同郷人って珍しいんですよ」(岐阜)

*「バスツアーに30人集まれば水戸までひとり3000円」(愛媛)

*「盟主Tシャツを作ってクラブに100万円を寄付」(福岡)

*「ロアッソに紐付けてどんどん部活動をやっていこう」(熊本)

*ミクシィがなければ関東支部はできなかった?

■「スタジアム観戦に一歩踏み出せない人のために」(新潟)

――皆さん、今日はよろしくお願いします。議論を始める前に、それぞれ自己紹介を兼ねて、関東支部に関するプレゼンを5分間でお願いしたいと思います。まずは、この中では唯一のJ1クラブですが、来季は15シーズンぶりにJ2での活動となる新潟のマチさんから。マチさんは今回のゲストの中では唯一の女性で、なおかつ最もお若いみたいですね。それではマチさん、よろしくお願いします。

マチ アルビレックス新潟サポーターのマチと申します。若輩者なのに最初にプレゼンさせていただくのは恐縮ですけど、よろしくお願いします。(パワーポイントの)プロフィールにも書かせていただきましたが、平成2年の生まれで東京都調布市出身、両親も調布市育ちです。

――あれ、新潟の方ではないんですか?

マチ そうなんです。あとでお話する機会もあるかと思うので割愛させていただきますが、新潟にまったく関係ないんですけど、アルビレックスのサポーターになって14年目です。応援し始めた当時は中学3年生でした。ちなみに両親はFC東京のサポーターでして、シーズンパスを所有しております(笑)。私自身は「アルビレックス」と名の付くものであれば、レディースでもバスケでもユースでも関東で試合があればできるだけ応援に行っています。主な活動内容ですが、一番のメインは年に2回行われる、アル関ジャイアント宴会シリーズですね。

――「アル関」とは何の略でしょうか?

(残り 4233文字/全文: 6016文字)

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